ロードバイクの後輪を外す方法は、ネットでたくさん紹介されている。
だけど肝心の「後輪の戻し方」の説明が省かれている。
(もしくは説明が雑)
外した後輪を戻す方法を、「超」初心者にも分かるように説明する。
実践編はコチラ
実際に、自分のロードバイクで後輪を戻す時の様子を写真で撮影した。
こっちの方がイメージしやすいと思う。
本記事は「理論編」として読んで、どうぞ。
後輪を戻すために必要な知識
本記事で扱うカタカナ用語
ざっと挙げると6つ。
・チェーン
・ホイール
・スプロケット
・プーリー
・リアディレイラー
・フレーム
初心者「チェーン以外分からない・・・・」
自転車乗りのブログはカタカナ用語が多すぎ!
昔の私は「リアディレイラー」みたいな用語が出てくるたびに
googleで画像検索して、場所を確認していた。
自転車乗りの人って、なんでカタカナ用語使うんだろうね。
タイトルが「初心者向け」なのに、
全然初心者向けじゃない件について。
なので、私が書く記事では
カタカナ用語を別の言葉に置き換えて説明する。
カタカナ用語を置き換えると?
・チェーン
→タイヤを回す物
・ホイール
→一般人が考える「タイヤ」
・スプロケット
→タイヤにくっついている円筒ピラミッド
・プーリー
→チェーンを緩めるもの
・リアディレイラー
→チェーンの重さ(ギア)を変えるもの
・フレーム
→自転車を支える金属の棒
絵を描いて説明してみた
それぞれの場所を絵で説明する。
私が描いたロードバイクの絵が以下。
6つの部品の場所が以下
拡大すると以下になる
本記事では,6つの専門用語を
以下のように色分けして説明する。
・チェーン(赤色)
・ホイール→タイヤ(オレンジ色)
・スプロケット→円筒ピラミッド(緑色)
・プーリー→チェーンを緩めるもの(水色)
・リアディレイラー→ギアを変えるもの(紫色)
・フレーム→金属の棒(青色)
まず後輪の仕組みを理解しよう!
後輪を外した時のタイヤの部分
後輪を外した時、タイヤの真ん中に「円筒ピラミッド」がくっついている事に気づくハズ!
後輪を外した時のタイヤ「以外」の部分
後輪を外すと、チェーンがだら~んと緩む。
自転車を支える「金属の棒」に
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」がくっついている。
一方、「円筒ピラミッド」は
自転車を支える「金属の棒」にくっついていない事が分かる。
ロードバイクの後輪を戻す流れ
箇条書きすると?
1.ロードバイクを逆さまに置く
2.後ろのギアを一番重くする
3.「円筒ピラミッド」のてっぺんを、
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」の間に挟む
4.「チェーンを緩めるもの」を上へ向けて回転させる
5.タイヤを前に転がす
6.タイヤを下へ落として「金属の棒」の凹みにはめる
初心者が一番苦労するのが4.と5.だと思う。
初心者が苦労すると思われる個所
初心者は「チェーンを緩めるもの」(=プーリー)
の仕組みや使い方が分からないと思う。
なので、「チェーンを緩めるもの」を動かしたら壊れる?
と不安になって動かせないと思う。
(私の経験談)
逆に言うと、「チェーンを緩めるもの」の使い方が分かれば
後輪を戻すスキルの95%を身に着けた事になる。
そもそも「チェーンを緩めるもの」って何?
私も自転車に詳しくないんで、想像ですが・・・
ロードバイクに乗っている時、坂道とかでギアを変えるでしょ?
ギアを変えると、チェーンが一周する長さが変わるでしょ?
すると、チェーンの「張り」がきつくなったり、ゆるんだりする。
そうすると、ペダルを回してもチェーンがうまく回らなくなる。
そのチェーンの「張り」を調整するのが
「チェーンを緩めるもの」(=プーリー)だと思う。
「チェーンを緩めるもの」の使い方
ロードバイクに乗っていると、たま~にチェーンが外れることがある。
その時は、以下対処をすれば簡単に戻せる。
1.「チェーンを緩めるもの」を後ろから押す
2.すると、チェーンが緩む
3.指でチェーンをつまんで元に戻す
上記の対応は、「外した後輪を戻す」時にも応用できる。
1.「チェーンを緩めるもの」を後ろから押す
2.すると、チェーンが緩む
3.タイヤを前に転がす隙間ができる
4.タイヤを前に転がす
5.そのまま「金属の棒」の凹みへ落とす
要するに「チェーンを緩めるもの」を押してチェーンを緩めれば、後輪を元に戻せる。
(↑そこ大事)
ロードバイクの後輪を戻す方法
では、戻し方を手書き絵で説明する。
流れの復習
6つのステップに分けて説明する。
1.ロードバイクを逆さまに置く
2.後ろのギアを一番重くする
3.「円筒ピラミッド」のてっぺんを、
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」の間に挟む
4.「チェーンを緩めるもの」を上へ向けて回転させる
5.タイヤを前に転がす
6.タイヤを下へ落として「金属の棒」の凹みにはめる
ロードバイクを逆さまに置く
ロードバイクを逆さまにして、後輪を戻す作業を楽にする。
ロードバイクの元の状態が以下
以下の二か所を手で持つ。
そのまま、逆さまにして地面に置く
ロードバイクを逆さまにしても、簡単には倒れないので安心してほしい。
後ろのギアを一番重くする
ネットとかで、後輪を外す前に「後ろのギアを重くする」って説明があると思う。
前もって後ろのギアを重くした状態で後輪を外した場合、この手順は省いてよい。
じゃあ、なんでこの手順があるのかって?
ロードバイクのタイヤを外して、専用の袋に入れれば、電車に乗れる
これを「輪行」って言うんだけど・・・
後ろのギアが一番重い状態だと、専用の袋に入らない!
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」が外側に寄っていて邪魔になる!
だから、後ろのギアを一番「軽く」する。
そうすると、「輪行」した後で、ロードバイクを元に戻す時
後ろのタイヤが入らない!
っていう事が起こる。
そういう時は
「あれ?そういえば、後ろのギアって一番重くしていたっけ?」
とチェックすると良い。
「円筒ピラミッド」のてっぺんをチェーンで挟む
正確に言うと、以下になる
3.「円筒ピラミッド」のてっぺんを、
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」の間に挟む
このステップまでは、動画やネットにある画像を見ながらやればできると思う。
タイヤの真ん中に付いている「円筒ピラミッド」(=スプロケット)を
横から見ると以下のようなイメージ
薄い金属の円盤が何枚も重なっている。
この円盤の積み重ねが「円筒ピラミッド」のように見える。
円盤の半径が小さくなるほど「重いギア」になる。
つまり、「円筒ピラミッド」のてっぺんが一番「重いギア」に相当する。
タイヤ側から見た図を以下に示す。
下の図にある
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」
の間に
「円筒ピラミッド」のてっぺん
をくぐらせる。
そして「ギアを変えるもの」の上に「円筒ピラミッド」のてっぺんを乗せる。
そうすると、以下のような配置になる。
「円筒ピラミッド」のてっぺんをチェーンの間に挟むように
タイヤをつかんで移動させる。
その時、チェーンが手に触れてもOK
(黒色で汚れるけど)
手に触れた程度では、チェーンが錆びないので安心してほしい。
「チェーンを緩めるもの」を上へ向けて回転させる
これが、初心者には難解なステップ。
「時計回りに回転」って、結局はどっち周りだよ!
って突っ込みたくなる。
ロードバイクを逆さまにした場合,
回転する方向は以下図の通りになる。
ロードバイクの後ろから作業している場合、
「チェーンを緩めるもの」を手前から上に向けて押す動きになる。
すると、チェーンが緩む。
結果、「円筒ピラミッド」のてっぺんを前へ転がす隙間ができる。
つまり、タイヤを前に押し込める。
タイヤを前に転がす
「チェーンを緩めるもの」を押しっぱなしにしたまま、
「円筒ピラミッド」のてっぺんをチェーンに沿って前に転がす。
(レールの上を円盤が転がるイメージ)
すなわち、タイヤごと前に転がせばよい。
タイヤを下へ落として「金属の棒」の凹みにはめる
タイヤがある程度前へ転がると,
「円筒ピラミッド」で一番重いギアが,「ギアを変えるもの」よりも前へ移動する。
すると、「円筒ピラミッド」を支える物がなくなる。
その結果、後ろのタイヤがスポーン「金属の棒」の凹みにハマる。
注意点として、「金属の棒」の凹みにハマるのは「円筒ピラミッド」ではない。
後輪を回転させる軸の棒ね。
あとは、ロードバイクを逆さまにした状態でペダルを回して
後ろのギア変換ができるかチェックすればよい。
初心者にありがちなミス
私が失敗したケース
を3つ紹介する。
・外周のタイヤが別の部品に引っかかる
・チェーンが変な方向にねじれて後輪がハマらない
・後輪にハマったけど、ペダルが回せない
それぞれ、事象・原因・対策に分けて説明する。
外周のタイヤが別の部品に引っかかる
【事象】
外周のタイヤが別の部品に引っかかって
「円筒ピラミッド」がこれ以上前へ押し込めない!
【原因】
タイヤが前に寄りすぎの状態で
3.のステップを実施している可能性がある。
3.「円筒ピラミッド」のてっぺんを、
「ギアを変えるもの」と「チェーンを緩めるもの」の間に挟む
【対策】
一度「円筒ピラミッド」をチェーンから外して深呼吸。
次はタイヤを「後ろ寄り」にして3.を実施してみるといい。
すると、タイヤと別の部品とのスペースができて
うまく後輪にハマる
チェーンが変な方向にねじれて後輪がハマらない
【事象】
タイヤは他の部品に引っかかっていないんだけど・・・
「円筒ピラミッド」のてっぺんと、
「チェーンを緩めるもの」
の間のチェーンが斜め方向にねじれていて
これ以上後輪を前へ押せない!
【原因】
後ろのギアを一番重くしていない
輪行した後で、ロードバイクの後輪を戻す時にありがちなミス
(だと思う)
【対策】
一度「円筒ピラミッド」をチェーンから外して深呼吸。
ペダルを回して、後ろのギアを一番重くする。
(後輪が入っていないくても、ギア変換は可能)
後輪にハマったけど、ペダルが回せない
【事象】
「円筒ピラミッド」はきちんとチェーンに引っかかっている。
その状態で後輪にスポっと入った。
でも、ペダルが回せない!
【原因】
ロードバイクのペダル周りにあるチェーンが外れている
要するに、「前のギア」(=フロントギア)のチェーンが落ちている。
「前のギア」の場所は以下
【対策】
前に説明した「チェーンを緩めるもの」(=プーリー)を押す。
すると、チェーンが緩む。
その状態で、チェーンを手につまんでペダル周りにあるチェーンを元に戻す。
まとめ
プーリーの使い方を覚えよう(提案)
自転車乗りブログで出てくる「プーリー」
(あんまり出てこないけど)
私なりに分かりやすい言葉に置き換えたのが
「チェーンを緩めるもの」
「チェーンを緩めるもの」を押せば、チェーンが緩む。
その隙間を使って後輪タイヤを前に転がせば、スポーンとハマる。
「ね?簡単でしょ?」
と言う自転車乗りに殺意を覚えた初心者は私だけではないハズ。
後輪を入れる練習をする時は音に気を付けて!
一戸建ての人なら、室内でやってもいいかもしれない。
だけど、アパートやマンション等の集合住宅に住んでいる人は
自転車から発する「音」に気を付けた方が良い。
後輪を外して入れる時も、ある程度「音」が出る。
隣の人にとってはうるさい。
苦情が来るかもしれない。
私は隣の人から「うるせぇ」って苦情が来た。
なので、後輪を入れる練習は昼にベランダでやるとか
晴れた日に外でやった方が良いと思います。