ヨーロッパ旅行するなら、必ず知っておかないといけないのが「シェンゲン協定」
ヨーロッパに行くときに「知らなかった」では済まされないくらい重要なことである。
目次
シェンゲン協定を簡単に言うと?
シェンゲン協定はヨーロッパの国家の間で結ばれた協定。
一般の人々がヨーロッパ内の国境を超える時,国境の先がシェンゲン協定を結んでいる国であれば出国審査や入国審査は不要になる。
つまり,シェンゲン協定を結んだ国家内なら自由に出入りできる。
日本で言えば,47都道府県の県境を自由に超えれるような制度がヨーロッパにあると考えればいい。
ちなみにヨーロッパの国家内を自由に出入りできる国々をまとめて「シェンゲン領域」と呼ぶ。
シェンゲン領域内の国を旅行するにはどうすればいいの?
日本人がシェンゲン協定を結んでいる国に行く場合,初めてシェンゲン領域の国に入るときだけ入国審査を受ける。
入国審査を受けて無事にシェンゲン領域の国に入れたら,あとはシェンゲン領域内をパスポートなしで自由に移動できる。
とはいっても,パスポートは常に携帯することをお勧めする。
シェンゲン領域の国から出たければ,出国審査を受ける必要がある。
出国審査で無事にシェンゲン領域の国から出ることができれば日本に帰れる。
海外旅行の立場で見た場合,シェンゲン領域=1つの国と言えるね。
シェンゲン協定を結んでいるヨーロッパの国って何があるの?
ヨーロッパのEU加盟国とだいたい同じと考えて良い。
EU加盟国=シェンゲン領域ではないことに注意!
例えば,ヨーロッパのノルウェーはEU非加盟国だけど,シェンゲン領域。
なので,スウェーデンからノルウェーに行くときはパスポート不要。
逆にヨーロッパのブルガリアはEU加盟国だけど,シェンゲン領域外
なので,ギリシアからブルガリアに行くときはパスポートが必須になる。
シェンゲン協定を結んでいる国は時代とともにどんどん変わっていくので常に最新の情報を確認したほうが良い。
シェンゲン領域内に入るためにはビザが必要なの?
日本人の場合,「180日の期間内で最大90日間」ならば,ビザなしで自由にシェンゲン領域の国に居ることができる。
ただし,2点注意点がある。
- 90日間というのは,シェンゲン領域1つの国で日数をカウントするのではなく,,シェンゲン領域の国全体でカウントされる。
- シェンゲン領域から出たら日数がリセットされるわけではない
詳細を以下に説明するよ。
1.「最大90日間」の意味
例えばあなたの海外旅行ルートが以下だったとする。
日本→ドイツ→フランス→イギリス→日本
シェンゲン領域の国はドイツとフランス。
イギリスはシェンゲン領域でない。
この場合,ドイツとフランス内に合計で90日間居ることができる。
言い換えると,ドイツで80日間滞在してしまうと,次にフランスに行ったときは10日間しか居ることができない。
どうしてもフランスに滞在する期間を延ばしたければ以下二つのどちらかの対策をしないといけない。
・ドイツに滞在する期間を短くする
・事前にシェンゲン領域の観光ビザを取っておく
ドイツとフランス旅行が終わってイギリスに行ったとき,あなたはすでにシェンゲン領域の国から脱出している。
つまりシェンゲン領域に滞在している日数のカウントは終わり,イギリスで滞在している日数のカウントが始まっている。
イギリス旅行中はもうシェンゲン領域の国の滞在期間を気にしなくていい。
「180日の期間内」の意味
あなたがフランスから出てイギリス旅行中に突然スペインに行きたくなりました。
イギリスからスペインに行くときはシェンゲン領域の国に再び入ることになるよね。
日本→ドイツ→フランス→イギリス→スペイン→日本
もし,すでにドイツで50日間,フランスで30日間滞在していた場合,スペインに居ることができる期間は10日間しかない。
MAX90日ードイツ50日ーフランス30日=残り10日の計算式になる。
あなたがフランスから出るだけでは,シェンゲン領域に居れる日数はリセットされない
シェンゲン領域に居れる日数を回復させるためには,180日以上待つ必要がある。
それが「180日の期間内」に該当する。
もしあなたがスペインに20日間滞在したければ,一度日本に帰国して半年間シェンゲン領域の国に一切行かないで我慢すればいい。
シェンゲン協定は近い将来どうなるの?
もしかしたら,シェンゲン協定が廃止されるかもしれない。
もしくは,アメリカやオーストラリアみたいに,事前に電子申請が必要になるかもしれない。
前にイギリスEU脱退がニュースになったよね?
EUの国々自体も時代とともに変わってきている。
だからヨーロッパに行くときは必ずシェンゲン協定は今どうなっているのか?入国条件は変わっていないのか?を調べる癖をつけるといいよ