お金をかけないで外国語を勉強する方法

外国語はお金をかけなくても力を伸ばすことは可能。
その方法を説明する。

外国語学習自体はお金をかけなくても伸ばせる

外国語の力を伸ばすこと自体が目的であれば、お金をかねなくても可能。
むしろ外国語を使って「何か」をする、その「何か」にお金をかけるべき。

実はお金をかけないほうが外国語学習は上手くいく!

お金をかけないで外国語を覚える方法

今の時代はネットさえあれば外国語をいくらでも無料で読める。
本記事ではウィキペディアを例として取り上げて説明する。

アナタはウィキペディアの英語版があることを知っていますか?

ウィキペディア日本語版の記事を読むときに、左側にいろいろな言語の選択肢がある。
例えば英語を勉強したければ左側の「English」を探してクリックする。
そうすれば英語版のウィキペディアへ移動できる。

ここからは全部英文になる。
分からない英単語はネット検索しながら英語を読んでいく。
その習慣を毎日続けていれば2~3年後には必ず英語は伸びる。

実際、その習慣を2~3年も続けられる人はごくわずかだけどね。

実は,ウィキペディアは英語以外の言語もあることを知っていますか?

ウィキペディアの左側を見ると,「日本語」や「English」以外にもいろいろな言語の選択肢がある。

例えば古代ローマ時代の「ハンニバル」という偉人のウィキペディア記事。

左側の「他言語版」のリストを見ると、以下のような訳が分からない言語版も用意されている。

Español
Français
Nederlands
Português
Deutsch
Suomi
Svenska
Íslenska
Čeština
Ελληνικά
Українська
עברית
Latina
ไทย
Русский
한국어
粵語
中文

ウィキペディアは英語だけではなくそれ以外の外国語学習にも使える。



私はウィキペディアのラテン語版でラテン語学習をしています。

私がラテン語学習に用いている教材が、ハンニバルおじさんウィキペディア記事のラテン語版

以下の流れでラテン語を学習している。
なお、ラテン語学習にかけているお金は0円。(ネット接続料のみ)

1.ハンニバルおじさんのウィキペディア記事日本語版を読んで内容を理解する
2.ラテン語版の文章の一部をコピペしてgoogle翻訳にぶち込む
3.google翻訳結果の単語にマウスを当てながらラテン語を読む
4.分からないラテン語の単語をエクセルにコピペして整理する
5.Ankiアプリにラテン語を入れて繰り返し学習をする

ハンニバルおじさんのウィキペディア記事日本語版を読んで内容を理解する

外国語でかかれた文章をいきなり読んでも分かりません!
まずは母語の日本語で文章を読んでイメージをつかむことのほうが先。

日本語記事が無ければ,世界中で最もメジャーな英語版の記事を読む。
ラテン語のようなマイナー言語を学習する人は英語も読めるハズ。
なので英語で文章のイメージを少しでも把握できると思う。

翻訳家とか通訳のようなプロだって、翻訳前に翻訳する内容の背景知識とか専門的な単語を事前に予習している。

だから外国語のプロでもないアナタも、まずは背景知識を日本語で読んで理解しましょう。
ハンニバルおじさんの記事の日本語版を読むと,大体こんな人だったんだな~ってすぐわかる。

・古代ローマ時代のお話
・なんか戦争の時に凄かった将軍様
・ローマ帝国史上最強の敵だった

ふ~ん。ハンニバルってこんなおじさんだったんだな~
っていうのを頭に入れた上でラテン語版の記事を読む。

ラテン語版の文章の一部をコピペしてgoogle翻訳にぶち込む

ラテン語を読んで意味が分からない文章があるハズ。
その文章をコピペしてgoogle翻訳に入れる。
ラテン語は日本語よりも英語に近い言語なので,ラテン語→英語でgoogle翻訳してもらう

google翻訳結果の単語にマウスを当てながらラテン語を読む

アナタはgoogle翻訳に便利機能があることを知っていますか?

google翻訳先の言語のどこかの単語にマウスで当てると翻訳元と対比できるように青いマーカーが出る。

英訳と対比しながらラテン語を軽く読んでいく。

分からないラテン語の単語をエクセルに整理する

外国語の文章を多読するのは語学においては重要
でも外国語を全然理解しないまま多読するだけでは力が付かない。

外国語を理解する簡単な手段はラテン語の単語の意味を知ること。

しかしgoogle翻訳の場合だと,単語自体の訳がおかしい場合が多い。
なので,その単語をコピペして「*** ラテン語」で検索する。

例えばラテン語記事にある「obtinebant」の意味が分からなければ「obtinebant ラテン語」で検索をする

するとそれらしき記事がヒットする。
でも、探しても「obtinebant」の意味がすぐに分からない。
ラテン語は英語やフランス語と違ってマイナー言語なので,日本語情報は少ない。

そこで、英語で「obtinebant Latin」で検索する。
すると、Wiktionaryという多言語学習専用のウィキペディアみたいなサイトが引っかかる。

どうも「obtinebant」は「obtineō」の活用系らしい。

「obtineō」の記事をクリックしてみると、こんな意味だと分かる。

obtineō
・I have, occupy, possess, hold.
・I preserve, keep, maintain, uphold; persist in.
・I assert, show, prove, demonstrate, maintain.
・I gain, acquire, obtain, achieve, win.
・I maintain myself, prevail, last, stand, continue, succeed.

「ハンニバル」の記事の日本語版を読んであるから,戦争の内容だと分かっている。
戦争に関連する英訳に近いのが「occupy(占領する)」

つまり「obtinebant」の意味は「占領する」の何らかの活用系だな~って分かる。
その情報をエクセルにどんどん追記していく。

Ankiアプリにラテン語を入れて繰り返し学習をする

エクセルにラテン語、日本語の対訳表がたまっていくと思う。
でも、ためているだけではラテン語を覚えることはできない。

なので自発的に覚える作業が必要になる。

例えば「obtinebant」=「占領する」であることが分かった。
それをAnkiアプリに入れてラテン語単語の学習する。

Ankiの使い方ははじめてのAnki – まず使ってみるが参考になる。

Ankiでラテン語単語を繰り返し学習すれば学習するほど「ハンニバル」のラテン語記事もすらすら読めるようになっていくよ。



ウィキペディア以外でもラテン語を学習できるサイトはある

ラテン語というのは元々は古代ローマ時代の言語。

だから古代ローマ物語はラテン語で書かれていることが多い。
そういうサイトがネットにゴロゴロ転がっている

例えば,The Latin Libraryがある。

このサイトにあるラテン語を読みながら、分からない単語の意味を調べてAnkiに入れる。そしてラテン語単語の暗記を繰り返せばいつかはラテン語文章をスラスラよめるようになる。
お金をかけなくてもラテン語の力を伸ばせるね!

でもネットにあるラテン語って間違いだらけじゃないの?

書籍だって間違っている可能性はある。

例えば英語学習本にある英文だって100%正しいとは限らない。
英語ネイティブから見たら変な英文が混ざっているかもしれないよ。

ラテン語も同じ。
ウィキペディア記事のラテン語版に書く人はラテン語ネイティブの人
なので文法間違いはほとんどないと思うが,ちょっとした文法ミスはあるかもしれない

アナタだって日本語で文章を書くでしょ?
文法ミスが100%無い完璧な日本語文章を書けますか?
完璧な日本語かどうかをチェックできますか?

多分日本語の専門家でも日本語の文法ミスはあると思う。
人間が書く以上,文法的に何かおかしい部分がどこかに潜んでいるハズ

だからネットにあるラテン語が文法的に正しいかどうか議論することに意味は無い。
ラテン語学習の時点では,完璧なラテン語に触れるよりもラテン語の初歩的な単語から覚える方が先だよ。

お金を使えない場合、限られた制約の中で必死に覚えようとする

無料だと覚えるられる範囲が限定される
逆に言うと,学習の範囲が狭くなるわけだから、どれを覚えようかな~?で悩む負担が減る。

外国語学習の初期段階ではよほどのマイナー言語でない限りお金をかける必要はない。
まずネットに転がっている外国語学習サイトを探してみればいい。

無料の範囲で外国語を学習しまくればいつかはスラスラ読めるようになるよ。

語学はお金をかけなければならないという先入観を捨てよう

新しい外国語を始めるからまずは語学書を買おう!
とアナタは考えていませんか?

実際、語学書は高い。
英語やフランス語などのメジャー言語なら一冊1000円~で購入可能。

でもマイナー言語ほど学習教材は高い!
一冊最低でも三千円はする。

一冊の本の値段が高いか安いかは人それぞれ。
人によっては安く感じるかもしれない。

でも安く感じたとしても,語学書に限っては買う必要はない。
語学書を買う前にネットで学習可能かどうかを調べましたか?

私は2年くらい前にラテン語の勉強を始めた。
その時はまず語学書を買って勉強していた。

しかし、気が付いたらラテン語の本を意味もなくたくさん買っていた。
ラテン語の本だけで5万円かけていたと思う。

でも、お金をかけてもラテン語の力は伸びないって分かって以来,語学書は買わなくなった。
今はネットに転がっているラテン語をgoogle翻訳やgoogle検索,Ankiアプリで学習している。
無料でラテン語を勉強していることになるが、十分にラテン語の力は伸びてきている。

アナタも語学はお金をかけなければならないという先入観を捨ててみませんか?