ウェールズ語講座その26~帯気音化の紹介

前回は鼻音化(びおんか)を紹介した。

今回は、最後の音変化である帯気音化(たいきおんか)について説明する。




前回の続き

ウェールズ語講座その25~「私の~」で学ぶ鼻音化

帯気音化って何?

音変化のパターンは3つ


p→ph
t→th
c→ch


ちなみに、音変化の中でも帯気音化(たいきおんか)はあまり出てこない。

それよりも軟音化(なんおんか)のパターンから先に覚えた方が良い。

そもそも帯気音って何?

簡単に言うと、口から「ぴゅー」って息を吐きだす音。

有気音(ゆうきおん)とも言う。

中国語は帯気音の有無を区別する言語

中国語をすこしでもかじった人なら分かるかもしれないが・・・

中国語には有気音と無気音の区別にうるさい。


有気音=息を出して発音

無気音=息を出さずに発音


ティッシュペーパーを口のそばにたらして
「po(ポ)」「bo(ボ)」の発音練習をした兄貴も多いと思う。

p→phの音変化について

ウェールズ語の「p」「ぷっぷっぷ」と言うときの「ぷ」の音

「p」の時点では、まだ帯気音ではない。
(口から「ぴゅー」っと息を出していない)

 

この「p」が帯気音化すると、
「ぷっぷっぷ」した後で「ぴゅー」っとする音のイメージになる。

この音が「ph」に相当する。

 

念のために言っておくが、「ph」「ff」と同じ音。
英語でいうと「f(エフ)」の音になる

 

詳細はウィキペディアを参考にしてくれ
(丸投げ)

有気音 – Wikipedia




帯気音化の例

表で整理すると?

以下になります。

「~と」の後に来る単語が帯気音化する

「~と」をウェールズ語で書くと「a(ア)」
英語だと「and」に相当する。

 

「◆ a ★」「◆と★」の意味になる。

 

この時,「★」の単語の最初が


p,t,c


のどれかで始まる場合、帯気音化を起こす。

 

参考までに、「a(ア)」の前に来た単語「◆」は帯気音化を起こさない。

「肉と魚」で見る帯気音化

「肉」cig(キグ)

「魚」pysgod(パスゴド)

 

「肉と魚」と表現する場合、「a(ア)」を使って


cig a pysgod
キグ ア パスゴド


と単語を並べる。

 

「a(ア)」の後に来た単語「pysgod(パスゴド)」帯気音化させると、


cig a physgod
キグ ア ファスゴド


これがウェールズ語の文の作り方。

ね?簡単でしょ?

実は他にも音変化パターンがある

先ほど、帯気音化は3パターンあると紹介した。

実は他にも音変化パターンがある。

それが「h音化」

 

具体的に言うと・・・
単語の先頭が母音で始まる場合、
その単語の先頭に「h」の文字がくっつく。

 

一応「a(ア)」は、後に来た単語を帯気音化させる単語なんだけど、
「h音化」は起こさない。
その代わりに「a(ア)」→「ac(アク)」へ変わる。

 

「h音化」については、次の記事で説明しようか。

まとめ

3行で整理すると以下


・帯気音化は3パターン

・「ぴゅー」と息を吐きだすような音に変える

・「~と」の後に来た単語は帯気音化する


ウェールズ語講座その27へ続く

ウェールズ語講座その27~h音化