前回は鼻音化(びおんか)を紹介した。
今回は、最後の音変化である帯気音化(たいきおんか)について説明する。
前回の続き
帯気音化って何?
音変化のパターンは3つ
p→ph
t→th
c→ch
ちなみに、音変化の中でも帯気音化(たいきおんか)はあまり出てこない。
それよりも軟音化(なんおんか)のパターンから先に覚えた方が良い。
そもそも帯気音って何?
簡単に言うと、口から「ぴゅー」って息を吐きだす音。
有気音(ゆうきおん)とも言う。
中国語は帯気音の有無を区別する言語
中国語をすこしでもかじった人なら分かるかもしれないが・・・
中国語には有気音と無気音の区別にうるさい。
有気音=息を出して発音
無気音=息を出さずに発音
ティッシュペーパーを口のそばにたらして
「po(ポ)」と「bo(ボ)」の発音練習をした兄貴も多いと思う。
p→phの音変化について
ウェールズ語の「p」は「ぷっぷっぷ」と言うときの「ぷ」の音
「p」の時点では、まだ帯気音ではない。
(口から「ぴゅー」っと息を出していない)
この「p」が帯気音化すると、
「ぷっぷっぷ」した後で「ぴゅー」っとする音のイメージになる。
この音が「ph」に相当する。
念のために言っておくが、「ph」は「ff」と同じ音。
英語でいうと「f(エフ)」の音になる
詳細はウィキペディアを参考にしてくれ
(丸投げ)
帯気音化の例
表で整理すると?
以下になります。
「~と」の後に来る単語が帯気音化する
「~と」をウェールズ語で書くと「a(ア)」
英語だと「and」に相当する。
「◆ a ★」で「◆と★」の意味になる。
この時,「★」の単語の最初が
p,t,c
のどれかで始まる場合、帯気音化を起こす。
参考までに、「a(ア)」の前に来た単語「◆」は帯気音化を起こさない。
「肉と魚」で見る帯気音化
「肉」はcig(キグ)
「魚」はpysgod(パスゴド)
「肉と魚」と表現する場合、「a(ア)」を使って
cig a pysgod
キグ ア パスゴド
と単語を並べる。
「a(ア)」の後に来た単語「pysgod(パスゴド)」を帯気音化させると、
cig a physgod
キグ ア ファスゴド
これがウェールズ語の文の作り方。
ね?簡単でしょ?
実は他にも音変化パターンがある
先ほど、帯気音化は3パターンあると紹介した。
実は他にも音変化パターンがある。
それが「h音化」
具体的に言うと・・・
単語の先頭が母音で始まる場合、
その単語の先頭に「h」の文字がくっつく。
一応「a(ア)」は、後に来た単語を帯気音化させる単語なんだけど、
「h音化」は起こさない。
その代わりに「a(ア)」→「ac(アク)」へ変わる。
「h音化」については、次の記事で説明しようか。
まとめ
3行で整理すると以下
・帯気音化は3パターン
・「ぴゅー」と息を吐きだすような音に変える
・「~と」の後に来た単語は帯気音化する
ウェールズ語講座その27へ続く