点「・」が5個もあって、見づらい事に定評のある母音記号を紹介する。
前回の復習
ハタフ・パタフ(a)
これまで覚えた母音記号
白色が、既に覚えた母音記号
残りは、「エ」「オ」だけ。
新たに紹介する母音記号
ハタフ・セゴール(e)
半母音の「シェヴァ」と、母音「エ」の「セゴール」を合体させた母音記号がある。
「セゴール」は、以下記事の後半を参考にして、どうぞ。
ハタフ・セゴール(e)が以下。
אֱ
点「・」が5個もあって見づらいなぁ~(呆れ
厳密には超短母音 /ĕ/
אֱは、短く発音する曖昧な「エ」
有音シェヴァの短母音「エ」に近い音。
本記事では、ハタフ・セゴールאֱの発音は「e」と表記する
喉音(こうおん)の子音に付く
前回の記事でも紹介したが、ヘブライ語における喉音(こうおん)の子音は4つある。
א ע ה ח
ハタフ・セゴール(e)の母音記号は、上記4つの子音だけ付く。
それ以外の子音には付かない。
א ע ה ח
に「有音シェヴァ(e)」が付く場合・・・
ハタフ・パタフ(a)の他にハタフ・セゴール(e)へ変わるケースもある。
ハタフ・セゴール(e)を使う単語
大まかに5つ
ハタフ・セゴール(e)の母音記号が付く単語は少ない。
1.パアル態の未来形・一人称・単数
2.ニフアル態
3.ヒフィル態
4.不定詞
5.その他
語源の1文字目が喉音(こうおん)א ע ה חの場合
ハタフ・セゴール(e)が付く可能が高い、と覚えておけばOK
なお、5.の「その他」のケースは非常に少ない。
(もしかしたら、1~4のいずれから派生した単語かも?)
1.パアル態の未来形・一人称・単数
パアル態動詞のごく一部は「未来形・一人称・単数」になったとき、
2文字目にハタフ・セゴール(e)が付く
אֶעֱלֶה(e’eLe・エエレ)=私は、上るだろう
אֶעֱשֶׂה(e’eSe・エエセ)=私は、~するだろう
אֶעֱקֹב(e’eKoV・エエコヴ)=私は、追跡するだろう
אֶעֱבֹד(e’eVoD・エエヴォド)=私は、働くだろう
2.ニフアル態
ニフアル態動詞の一部は、2文字目にハタフ・セゴール(e)が付く
נֶאֱסַף(Ne’eSaF・ネエサフ)=彼は、集められた
נֶאֱהָב(Ne’eHaV・ネエハヴ)=彼は、愛された
נֶאֱמָן(Ne’eMaN・ネエマン)=彼は、信頼された
נֶאֱכָל(Ne’eKhaL・ネエハル)=彼は、食べられた
נֶאֱבָק עִם(Ne’eVaK iM・ネエヴァク イム)=彼は、~と争った
נֶעֱזָר(Ne’eZaR・ネエザル)=彼は、助けられた
3.ヒフィル態
ヒフィル態動詞の一部は、2文字目にハタフ・セゴール(e)が付く
הֶעֱלָה(He’eLa・ヘエラ)=彼は、上げた
הֶאֱזִין(He’eZiN・ヘエズィン)=彼は、聞いた
הֶאֱכִיל(He’eKhiL・ヘエヒル)=彼は、食べさせた
הֶחֱזִיק(He’KheZiK・ヘヘズィク)=彼は、つかんだ
4.不定詞
パアル態動詞のごく一部が不定詞になると、2文字目にハタフ・セゴール(e)が付く。
לֶאֱכֹל(Le’eKhoL・レエホル)=食べる事
לֶאֱהֹב(Le’eHoV・レエホヴ)=愛する事
5.その他
先ほど紹介した1~4のいずれでもないケース
אֱמֶת(eMeT・エメト)=真実
אֱלִישָׁע(eLiSha・エリシャ)=エリシャ(男の名前)
新たな母音記号~ハタフ・カマツ(o)