漢字入力のたびにPCやスマホを起動して漢字入力コマンドを検索するのは面倒くさい・・・
じゃあ、入力方法を覚えちゃおう!
(実際に覚えれるとは言ってない)
目次
前回の続き(速成)
「繁體中文」・「速成」キーボードの使い方は以下を読んで、どうぞ。
「繁體中文」の「速成」コマンドの仕組み
漢字を頭の中で描く
例えば「品」という漢字はどうやって書く?
義務教育を受けた兄貴なら、以下の手順を思い浮かべるだろう
まず、上に 口(くち) を描いて~
次に左下に 口(くち) を描いて~
最後に右下に 口(くち) を描いて~
「品」の出来上がり~
漢字の部品に注目!
「品」の漢字を部品で考えると・・・
口→口→口
の順番に描いているよね?
これが「倉頡(そうけつ)」の入力コマンドに相当する。
筆順の最初と最後だけを抜き出したのが「速成」
もう一度「品」の漢字を部品で考える。
口→口→口
その内、最初と最後の筆順で描く部品だけを取り出すと・・・
口→口
これが「速成(そくせい)」の入力コマンドに相当する。
左上から右下に向かって描く
「品」の漢字を「倉頡」や「速成」で入力する場合のイメージが以下。
漢字の書き順通りに「口」のコマンド入力しているね。
「速成」だと
1つ目のコマンド・・・漢字の左上あたりの部品
2つ目のコマンド・・・漢字の右下あたりの部品
を見れば,ネット検索しなくても自分でコマンドを見つけることができる
(場合もある)
「速成」のキーボード配列
基本は24個使う
ポケモンSVの言語を「繁體中文」にして
キーボードを「速成」にした場合、以下になる。
その内「速成」で使うキーは26個
(赤枠で囲んだ箇所)
ただし、左下の「重」と「難」の2個はめったに使われていない。
(青枠で囲んだ箇所)
「重」は、そもそも「速成」の漢字組み立てには使わない。
その隣の「難」はめったに使わない。
「速成」で漢字を描くのが難しいときに使う。
あくまでも例外的なキー
なので、実際に使うキー数は
26-2=24個
になる。
英語アルファベットよりも少ないね!
キーボードをよ~く観察しよう(提案
※「速成」に関係ないキーは消しました
上の漢字をよ~く見てみると、なにか気づくことがあるかな?
例えば、左上から4番目の「口」は漢字の部品としてよく使われる。
品、臨、台、只、占、加、古、吹、、、
中には、日本語では見かけないキーもあるね。
廿 (にじゅう)
卜 (うらない) ※カタカナの「ト」ではない!
戈 (ほこ)
尸 (しかばね)
でも「卜」や「尸」は日本語の漢字でもよく使う部品になっている。
「卜」なら「外」で使うし
「尸」なら「届」で使うよね?
キーボード上では、漢字を組み立てる上での基本的な漢字が選ばれている。
簡単な漢字を入力してみよう!
ポケモンSVを起動して
キーボード配列を「速成」にして入力してみて、どうそ
倉頡でも速成でも2文字になるケース
「中」→「心」=忠
上記は「中」→「心」の順番に入力したら「忠」の漢字が出ることを意味する。
念のため、入力イメージを以下に示しておく。
漢字を横に並べるケースもある
「日」→「月」=「明」
他の例を以下に示す。
「木」→「口」=「杏」
「日」→「十」=「早」
「田」→「心」=「思」
「尸」→「水」=「尿」
漢字同士をくっつけるケースもある。
「一」→「大」=「天」
一度描いた漢字の上に,別の漢字を重ねるパターンもある
「大」→「弓」=「夷」
漢字の筆順そのものをつなげるパターンもある。
「十」→「木」=「未」
倉頡だと3文字になるケース
速成は最初と最後のキーだけ打つので、常に2文字になる。
(そこ重要)
「一」→「一」→「一」=「三」
この場合、倉頡だと3文字になるが・・・
「速成」で入力するのは最初と最後なので、「一」を2回入れれば「三」の漢字を出せる。
「一」→「一」=「三」
同様に、他の例も挙げる。
「山」→「月」→「月」=「崩」
(2番目の「月」は省略!)
「土」→「田」→「土」=「埋」
日本語の書き順とは違うパターンもある。
「戈」→「口」→「一」=「或」
以下は少し難しいかも?
「中」→「中」→「心」=「患」
「十」→「田」→「十」=「車」
「廿」→「中」→「十」=「革」
「木」→「廿」→「一」=「柑」
倉頡だと4文字になるケース
例えば
「土」→「一」→「日」→「一」=「垣」
は、速成だと最初の「土」と最後の「一」で「垣」の漢字が出る。
つまり、以下で「垣」の漢字を出せる。
「土」→「一」=「垣」
同様に、他の例も挙げる。(日本語ではめったに出ないけど)
「田」→「田」→「田」→「土」=「壘」
(2,3番目の「田」は省略!)
「口」→「口」→「田」→「十」=「單」
「山」→「尸」→「山」→「山」=「崛」
「金」→「尸」→「十」→「口」=「鋸」
「口」→「人」→「一」→「口」=「哈」
「金」→「人」→「一」→「土」=「銓」
漢字の読み方が分からなくても漢字を入力できるのが「速成」のメリット!
倉頡だと5文字になるケース
倉頡では,一個の漢字あたり最大5個までのキーが割り当てられている。
「一」→「土」→「十」→「口」→「月」=「瑚」
でも「速成」では2文字だけで済む。
つまり、以下だけで「瑚」の漢字を出せる。
「一」→「月」=「瑚」
ほとんどの漢字はそんなに単純に出せない
大抵の漢字はキー通りにならない
先ほどの例は、倉頡の初歩的な練習問題で出てくる漢字。
実際はこんなにキレイに漢字パーツが埋まることはほぼ無い。
大抵の漢字は、キーボードの文字通りにならない事が多い。
例えば「四」の漢字を入れる場合は以下になる。
「田」→「金」=「四」
間違っても以下のように入力しないように!
「一」→「一」→「一」→「一」=「四」(※ダメな例)
(「一」の横棒が縦に4本並ぶ漢字もあるらしいが・・・)
なぜ「田金」が「四」になるのか?
「田」→「金」=「四」
のイメージとしては以下になる。
1.「田」の中にある「十」を消す
2.「金」の上にある「八」だけを抜き取る
3.1と2を合体
「口」→「人」=「四」はダメなの?
と思った兄貴も居ると思う
結論「ダメです。」
倉頡や速成では
・「口」の中に文字を入れる場合は「田」を使うぞ!
・横棒の下に「ハ(は)」を入れる時は「人(ひと)」ではなく「金」を使うぞ!
っていう決まりになっているのです・・・
こういう風に、文字通りに入力できないルールがものすごくたくさんある。
一日では「速成」をマスターできない
本記事のタイトルにある
「ネット検索せずに自力で漢字入力する方法」
は、ハッキリ言って無い!
タイトル詐欺?なにそれ?おいしいの?
あくまでも「超」初歩的な一部の漢字だけ。
大抵の漢字は、倉頡や速成にある独特のルールを覚える必要がある。
逆に言うと、独特のルールを覚えれば覚えるほど
自力で入力できる漢字の量が爆発的に増えるっていう訳
「総統閣下」で学ぶ独特のルール
総統閣下って何?
「おっぱいぷるんぷるん!」
と叫ぶドイツ人、ヒトラーの事です。
総統閣下は「そうとうかっか」と読む。
「総統閣下」を「速成」で入力する時のイメージ
「総統閣下」の繁体字は「總統閣下」
以下サイトで日本語の漢字を繁体字に変換できる。
JCinfo.net
「總」のイメージ
最初の「女」の一画目を、「糸」の一画目に割り当てている。
「統」のイメージ
3つ目の「卜」を横向きにして、「充」の1,2画目を書いている。
「閣」のイメージ
「下」のイメージ
本記事の知識だけで入力できるね。
(実際に入力できるとは言ってない)
「総統閣下」の「倉頡」「速成」コマンド
倉頡だと以下になる。
「女」→「火」→「竹」→「田」→「心」=總
「女」→「火」→「卜」→「戈」→「山」=統
「日」→「弓」→「竹」→「水」→「口」=閣
「一」→「卜」=下
「速成」コマンドだと以下。
(倉頡の最初と最後のコマンドだけ入力)
「女」→「心」=總
「女」→「山」=統
「日」→「口」=閣
「一」→「卜」=下
自分の頭の中で漢字を書きながら「速成」キーボードで入力できるようになると楽しいよ!
もっと「倉頡」や「速成」を学びたい兄貴へ
小学一年生の漢字で倉頡輸入法を学ぼう!
「倉頡」の独特なルールについて、もっと知りたい兄貴は以下を読んで、どうぞ
「速成」の基本は「倉頡」なので、まず「倉頡」の概要を学ぶ。
実際、「倉頡」でも漢字の筆順を飛ばすルールがあって複雑。
「速成」は最初と最後の漢字パーツさえわかれば入力できるので「倉頡」よりも簡単。
「倉頡」の最初と最後のコマンドはどこを見ればいいのか?
に注目して学べば、「速成」が自力でスラスラ入力できるようになる(ハズ)
練習問題
倉頡の入力練習サイト(2~5文字)
速成の入力練習サイト(常に2文字)
漢字の右側の「答案」ボタンを押すと,答えとなる漢字のパーツが出てくる。
問題の最後までスクロールすると「再做練習(隨機8條)」ボタンが出てくる。
上のボタンを押すと、別の漢字でもう一回練習できる。
(かがくのちからってすげー!)
補足資料
倉頡の詳しいルールは,以下記事が参考になる(日本語)
私が倉頡の入力コマンドを勉強している時に
「覚えにくいなぁ~」と思うケースを整理してみた。
本記事で使った練習問題は以下サイトを参考にした。
倉頡輸入法/練習答案