ウェールズ語講座その19~義務を表す表現

「~があります」の構文を使って、
「~しなければならない」という義務も表せる。




前回の続き

ウェールズ語講座その18~体調不良を表す表現

例文

~する必要性が存在する


Mae rhaid i fi redeg
マエ フライド イ ヴィ レデグ
私は走らなければならない


直訳すると

私にとって、走る必要性が存在する。

Mae(マエ)=~がある

元々は「彼は~です」の意味。

だけど、今回の構文だと「~がある」の意味になる。

rhaid(フライド)=必要性

先ほどの「~がある」の対象が「必要性」

なお、rhaid(フライド)名詞の模様

i(イ)=~にとって

i(イ)代名詞「私」の意味もあるのだが・・・

ここでは、前置詞としての「i(イ)」

英語だと「to」のような感じ。

fi(ヴィ)=私

元々、「私」を意味する代名詞は「i(イ)」

それだと、前置詞+代名詞

i i (イ イ)

になって読みにくい・・・・

 

だから、代名詞「i(私)」の形を

「fi(ヴィ)」

へと変えている。

 

まぁ、ほかの構文では

「i」が2つ並ぶケースもあるんだけどね。

redeg(レデグ)=走る

元の動詞の形は「rhedeg(フレデグ)」

だけど、「mae rhaid i+人」の後に動詞が来ると・・・

動詞の語頭の形が変わることがある。

 

rhedeg(フレデグ)→redeg(レデグ)

語頭が

rh→r

に変わってしまう。

 

こういう音の変化を軟音化(なんおんか)と呼ぶ。




軟音化(なんおんか)の紹介

ここまで、何度も「軟音化」というキーワードが出てきた。
なので、簡単に紹介しようと思う。

そもそも「軟音」って何?

軟音(なんおん)を簡単に説明すると・・・

「カクコ」に対して「キャキュキョ」と発音する時の舌の動き。

 

更に詳しく説明しようとすると「音声言語学」の知識が必要になる。

口蓋化 – Wikipedia

「軟音(なんおん)」を専門的に定義したのが
「口蓋化音(こうがいか)」だと思ってくれ。

 

私は「音声言語学」の事は全然知らないので
これ以上詳しく説明できない。

許してクレメンス。

ウェールズ語における「軟音化」

「軟音化」のパターンをざ~っと挙げると以下になる。


rh→r
p→b
t→d
c→g
b→f
d→dd
g→なし
m→f
ll→l


「軟音化」の例:「rh→r」

先ほど紹介した「走る」の意味を持つ動詞
「rhedeg(フレデグ)」だと・・・

 

rhedeg(フレデグ)→redeg(レデグ)

のように音が変わる。
これを、ウェールズ語文法では「軟音化」と定義している。

 

その他にも8パターンの音変化パターンがあるんですよ、
っていう話でした。

他の音変化パターンについては、
ず~っと先の記事で説明する予定。

まとめ

復習の意味で、3行にまとめてみた。


・義務は「~する必要性が存在する」で表現する

「~にとって」を意味する前置詞「i(イ)」を使う

「mae rhaid i+人」の後に来た動詞は軟音化(なんおんか)する


ウェールズ語講座その20へ続く

ウェールズ語講座その20~天気を表す表現