ノルウェー語を勉強していたら、なんとなく「心ぴょんぴょん」の作文をしたくなってきた。
「既知形」と「未知形」の文法項目も含めて、修正した内容を説明する。
目次
元のノルウェー語訳
5年半前に書いた記事
ノルウェー語をちょこっとだけ勉強したけど、きれいさっぱり忘れた時点の私が書いた記事
「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」って何?
「あぁ^~」の元ネタは知らない方が良い (マジで)
私が修正したノルウェー語訳
使用するノルウェー語
ノルウェー語には2つある。
私が使うのは ブークモール(Bokmål)という標準的な言語
他に ニーノシュク(Nynorsk)
という標準的な言語 (※方言ではない) もあるけど、本記事では扱わない。
ニーノシュクを扱っている語学書の入手難易度が高いから…(震え声
結論
Ah^~Hjertet mitt hopper^~
アハ^~イェッテ ミットゥ ホッペル^~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
直訳:
あぁ^~私の心はジャンプする^~
Ah^~heart my jump
単語の説明
Ah(アハ)=あぁ^~(感嘆詞)
Hjertet(イェッテ)=その心(既知形)
mitt(ミットゥ)=私の(所有代名詞・中性)
hopper(ホッペル)=ジャンプする(現在形)
↑の単語だけを見たら、ウェールズ語よりも簡単な言語と思われそう・・・やべぇよ・・・やべぇよ・・・
3か所だけ修正
修正箇所を3行でまとめると以下
・感嘆詞を修正
(Åh→Ah)
・日常会話に合わせて、未知形を既知形へ修正
(Mitt hjerte→Hjertet mitt)
・最後の名詞を動詞へ修正
(er hopper→hopper)
上記3点、それぞれ説明する
感嘆詞を修正
Åhだと「オフ」になるので
「あぁ^~」に合わせてAh「アハ」に修正した
ここ辺りは翻訳者の好みが分かれるからね、しょうがないね。
ノルウェー語の名詞には「未知形」「既知形」がある
「未知形」とか「既知形」って何?
例えば、「心」という名詞を「未知形」「既知形」に分類すると、以下になる
未知形 = (たくさんある心の内) ある心
既知形 = (世界に1つしかない) その心
英語に例えると、↓
未知形 = 不定冠詞(a)+名詞
既知形 = 定冠詞(the)+名詞
ノルウェー語にも不定冠詞みたいな単語はある
英語で言う、不定冠詞(a)に相当する単語は以下。
en(エン)→男性
ei(アイ)→女性
et(エットゥ)→中性
(複数形は)ないです
だけどノルウェー語文法では、↑を「不定冠詞」とは呼ばないらしい(←そこ!注意!)
その代わりに「既知形」「未知形」の用語で説明している。
「心」を「未知形」にしてみる
「心」は、ノルウェー語でhjerte(イェッテ)
hj- のスペルの場合、最初の h は発音しない!
んで、↑を「未知形」、つまり「ある心」と表現する場合は
et hjerte(エットゥ イェッテ)
になる。
英語だと “a heart”
hjerte(イェッテ)は中性名詞なので
不定冠詞に相当する単語はet(エットゥ)になる。
「心」を「既知形」にしてみる
つまり、「その心」と表現するケース。
英語みたいに、名詞の前に “the” に相当する単語を置くんでしょ?
と思った兄貴は、ノルウェー語的にまずいですよ!
「その心」にする場合、hjerte(イェッテ)の語尾に、不定冠詞みたいなetをくっつける。
ただしhjerte(イェッテ)の場合はeで終わっているのでetではなくtだけを語尾にくっつける。
hjerte(イェッテ)→hjertet(イェッテ)
hjertet(イェッテ)の1つの単語だけで「その心」を表せる。
英語だと “the heart”
なお、hjertetの語尾 t は発音しない!
「私の~」の表現方法は2通りある
「私の」はノルウェー語で何と言うの?
hjerte(イェッテ)は中性名詞なので・・・
「私の」に相当する単語はmitt(ミットゥ)になる。
英語で言うと“my”
「私の心」の表し方は2つあるぞ!
英語に例えると、以下になる
①my heart
②[the heart] my
「うわあ……、①の“my heart”は、英語と同じですね」
――ほかにも、表現方法があるよ?
「②の“[the heart] my”は、英語とは違いますね。間違いない。なんだこれは……たまげたなあ」
ノルウェー語だと、どんな風に書くの?
英語で例えた①②をノルウェー語に置き換えると以下になる。
①Mitt hjerte(ミットゥ イェッテ)
②Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
①は mitt(ミットゥ) + hjerte(イェッテ)の「未知形」
不定冠詞みたいなet(エットゥ)は不要!
間違って
× mitt et hjerte(ミットゥ エットゥ イェッテ)
と書いてはいけない!(戒め
②は hjerte(イェッテ)の「既知形」 + mitt(ミットゥ)
つまりhjertet(イェッテ) + mitt(ミットゥ)
「未知形」のhjerte(イェッテ)と「既知形」のhjertet(イェッテ)は、発音が同じなのでややこしい・・・
使い分けとか、あるんですかね・・・
①のMitt hjerte(ミットゥ イェッテ)や
②のHjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
は、どちらも同じ意味なんだけど・・・
ノルウェー人は↓のように使い分けているらしい。
①Mitt hjerte(ミットゥ イェッテ)…書き言葉、名詞が抽象的
②Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)…日常会話、名詞が具体的なモノ
「心ぴょんぴょん」の場合は?
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
は日常会話になっているね。
すっげぇ汚い言葉だけど
また、名詞である「心」は具体的なモノ
なので、「私の心」と表現する場合は
②のHjertet mitt(イェッテ ミットゥ)が妥当やろ(適当
そうだよ(便乗
なので、日常会話に合わせて以下のように修正するゾ~
・語順を入れ替え
・未知形を既知形へ修正
結果としては、↓の修正になりましたとさ
Mitt hjerte(ミットゥ イェッテ)→Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
この修正、いいゾ~これ
最後の名詞を動詞へ修正
ノルウェー語の動詞は2番目がお♡約♡束
ノルウェー語(というか、他のゲルマン語派)は、文の2番目に動詞を置く。
そこ、重要だゾ~
先ほどの例文で言うと、動詞の位置はこ↑こ↓
Ah^~Hjertet mitt hopper^~
アハ^~イェッテ ミットゥ ホッペル^~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
先ほど説明した
Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
で、1つの塊と考える。
つまり、
Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
の次に来た単語は2番目と見なす。
2番目には動詞を置くのがノルウェー語のお♡約♡束
「ジャンプする」の動詞を2番目に置く
Ah^~Hjertet mitt hopper^~
で言うと、2番目の
hopper(ホッペル)
が動詞になる。
「ジャンプする」という意味の現在形になっている。
er hopper(アル ホッペル)はダメなのかー?
英語だと「is jumping」で動作の進行を表せる。
だからノルウェー語も、英語風に er hopper(アル ホッペル)・・・
にしたらまずいですよ!
英語で言う
「be動詞」+「動詞の現在進行形」
は、ノルウェー語(ブークモール)の初歩的な文法には無いらしい
【要検証】
改めてニコニコ大百科を見直してみた
ニコニコ大百科にあるノルウェー語を改めて見直すと・・
あれ?ノルウェー語訳が修正されている??
私の記載ミス??
ノルウェー語(ブークモール)
Åh^~ Mitt hjerte hopper^~
オフ^~ミットゥ イェッテ アル ホッペル^~
ノルウェー語(ニーノシュク)
Åh^~ Mitt hjarta er hopper^~
オフ^~ミットゥ ヤッタ アル ホッペル^~
本記事で扱っている「ブークモール」の方は、2番目に動詞(現在形)を置いている。
それに対して「ニーノシュク」は「be動詞」+「動詞の現在形」になっている。
「ニーノシュク」だと er hopper の表現もアリなのかな?
そもそも er hopper を「アル ホッペル」と発音していいのだろうか・・・?
【要検証】 (←2回目)
現在形で「進行」を表せる、と考えるんだ!
逆に考えるんだ。
「現在形」と「現在進行形」は区別しなくてもいいんだ
と考えるんだ。
英語の場合、「現在形」と「現在進行形」の区別があるらしい。
意外と知らない?現在形と現在進行形の違いと使い分けについて!
ノルウェー語の場合は、「現在形」・「現在進行形」両方とも動詞の「現在形」で表現できる(と思う)
だって、ノルウェー語の動詞は 原形・現在形・過去形・過去分詞・命令形しか無いから…(震え声
え?現在分詞?知らない子ですね・・・
という訳で、文の2番目は
hopper(ホッペル)
という動詞の現在形を置く事にしました。(投げやり)
まとめ
復習
Ah^~Hjertet mitt hopper^~
アハ^~イェッテ ミットゥ ホッペル^~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
直訳:
あぁ^~私の心はジャンプする^~
Ah^~heart my jump
工夫した事
小学生や中学生の時に「工夫した事」を良く書かされた
「私の心」は、英語と同じ語順で
Mitt hjerte(ミットゥ イェッテ)
とは書かずに、ノルウェー語の日常会話風に
Hjertet mitt(イェッテ ミットゥ)
とした。
そもそも話し言葉を「書く」のは変なんだよなぁ…(呆れ
今後の課題
ノルウェー語のニーノシュク(Nynorsk)も勉強しなくちゃ(使命感
参考文献
語学書
(↓はアフィリエイトでは)ないです
↑の2つ、どちらも著者は「青木 順子」
マイナー言語の語学書だと、著者が同じ人だらけ。
(と言うか、その人しか書けない)
その結果、マイナー言語の専門家の名前を覚えてしまう。
語学マニアあるあるwww
心ぴょんぴょんの画像