どの言語でも「話し言葉」と「書き言葉」がある。
ウェールズ語の語学書を見ると、なぜか「話し言葉」「書き言葉」を強調してくる。
外国語学習者に対して「話し言葉」「書き言葉」の2言語併用を求めるのは、やめちくり~
という訳で、書き言葉で心ぴょんぴょんしてみた
目次
ウェールズ語は「話し言葉」「書き言葉」にうるさい
違いは何?
「話し言葉」=日常会話
「書き言葉」=公式の文章
ハイ、終わり!閉廷!…以上!皆解散!
もうちょいkwsk
「話し言葉」の特徴を3行で言うと
・ウェールズ語だとCymraeg Llafar(カムラエグ サヴァル)
・文の初めに付く「印(しるし)」が目立たない
・音が脱落することが多い
「書き言葉」の特徴を3行で言うと
・ウェールズ語だとCymraeg Llenyddol(カムラエグ ゼナゾル)
・文の初めに付く「印(しるし)」が目立つ
・基本は、音を省略せずに発音する
「話し言葉」と「書き言葉」どっちが難しい?
って聞かれたら、多分「書き言葉」
日本語だって、話し言葉よりも書き言葉の方が難しいでしょ?
それと同じ。
前に紹介したのは「話し言葉」
日常会話で使うウェールズ語
Ah^~ Mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
直訳すると、
あぁ^~私の心はジャンプする事の中に居る^~
直訳の考え方について、詳しく知りたい兄貴は以下を読んで、どうぞ。
単語の紹介
ah(アハ)=あぁ^~
mae(マエ)=彼は~です
英語だと「is」に相当する。
fy(ヴァ)=私の
nghalon(ングハロン)=心
元の形はcalon(カロン)
fy(ヴァ)の後にcalon(カロン)が来ると、鼻音化(びおんか)する
yn(アン♡)=~する事の中に…
この場合は、後ろに動詞の基本形が来る。
neidio(ネイディオ)=ジャンプする
「書き言葉」で書くとどうなるの?
以下になります
Ah^~ Y mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ ア マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
ウェールズ語は書き言葉なのに、日本語訳が話し言葉www
ん?話し言葉と、どこが違うの?
話し言葉のウェールズ語を、もう一度挙げる。
Ah^~ Mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~
中川「どっちも同じじゃないですか!」
本田「ちがいますよーーっ」
両津「これだから、しろうとはダメだ!もっとよく見ろ!」
↑のウェールズ語(by Google 翻訳)が↓
Nakagawa : Onid yw’r ddau yr un peth?
Honda : Mae gwahaniaeth
Ryotu : Dyna pam nad yw amaturiaid yn dda! Edrych yn agosach!
書き言葉↓
Ah^~ Y mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ ア マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
話し言葉↓
Ah^~ Mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
書き言葉の場合、mae(マエ)の前にY(ア)を追加するだけ。
mae(マエ)のマエだからY(ア)を追加するわけじゃない!
ウェールズ語における「書き言葉」のしくみ
もう一度特徴を見てみよう
「話し言葉」の特徴
・文の初めに付く「印(しるし)」が目立たない
「書き言葉」の特徴
・文の初めに付く「印(しるし)」が目立つ
ウェールズ語における「書き言葉」は、文の初めに特定の「印(しるし)」を付けることが多い。
特定の「印(しるし)」って何?
例えば・・・
文の最初に Y(ア) という印(しるし)を置いたら、この文は「肯定文」だよ!
っていうアピールになる。
他のケースだと・・・
文の最初にA(ア)を置くと疑問文になる。
文の最初にNid(ニド)を置くと否定文になる。
まとめると
文の最初にY(ア)を置く・・・肯定文
文の最初にA(ア)を置く・・・疑問文
文の最初にNid(ニド)を置く・・・否定文
話し言葉にも印(しるし)はあるぞ!
Rydw i’n rhedeg
ラドゥ イン フレデグ
私は走っている(私は走る事の中に居る)
Rydw(ラドゥ)=私は~です
話し言葉で使われる単語。
分解すると R + ydw
先頭にある Rが肯定文の印(しるし)
Rは、ポケモンのロケット団とは関係ない
ね?話し言葉にも印(しるし)はあるでしょ?
書き言葉の方が印(しるし)が目立つ
話し言葉で、肯定を表す場合は、文の初めに R と ydw をくっつけたRydw(ラドゥ)を置く。
R=肯定文のマーク
ydw=私は~です
それに対して書き言葉だと、最初に Y(ア) という印(しるし)を単語としてポーンと置く。
次に来る「私は~です」に相当する単語は ydwyf(アドゥィヴ)
ydwyf(アドウィヴ)は母音で始まっているので・・・
最初の印である Y(ア)はYr(アル)に変わる。
(母音が連続すると発音しにくいため)
肯定文を表す「私は~です」は
Yr ydwyf(アル アドゥィヴ)
と書く。
↓の話し言葉を
Rydw i’n rhedeg
ラドゥ イン フレデグ
私は走っている
書き言葉に書き換えると↓になる
Yr ydwyf fi’n rhedeg
アル アドゥィヴ ヴィ・ン フレデグ
私は走っている
話し言葉の
Rydw i’n rhedeg
よりも、書き言葉の
Yr ydwyf fi’n rhedeg
の方が、肯定文を示す印(しるし)が単語から独立して目立つね。
「Rydw」と「Yr ydwyf」は同じ意味
どちらも肯定文を示す「私は~です」
話し言葉か?書き言葉か?
の違いだけ。
話し言葉の Rydw(ラドゥ)でも、書き言葉の Yr ydwyf(アル アドゥィヴ)
どちらでもウェールズ人には通じる。
使い分けるとしたら、周りの状況とかTPOとか・・・
契約書を書くような場面だったら書き言葉の Yr ydwyf(アル アドゥィヴ)を使う。
知り合いのウェールズ人と話す時は、Rydw(ラドゥ)を使う
・・・と言う風に使い分ける。
ね?「ことば」って面倒くさいでしょ?
ウェールズ語の「話し言葉」「書き言葉」まとめ
もう一度ぴょんぴょんしていってね!!!
話し言葉
Ah^~ Mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
書き言葉
Ah^~ Y mae fy nghalon yn neidio^~
アハ~ ア マエ ヴァ・ングハロン アン ネイディオ~
書き言葉は、肯定文を示す印を付ける
「彼は~です」を意味する mae(マエ) 自体に、肯定文を示す印(しるし)は無い!
話し言葉は、印なしでそのままポーンとmae(マエ) を文頭に置く。
それに対して書き言葉はmae(マエ)の前に肯定文を示すY(ア)を置く。
書き言葉は、話し言葉よりも印(しるし)が目立つ!
と言うことを覚えるんだゾ~
ウェールズ語講座の続き~Je t’aimeと比較してみる
参考文献
ウェールズ語の専門家が書いた語学書
タイトルから見て、手軽な旅行会話の語学書に見えるが・・・
大学書林によくある、ガチの語学書である!!!
心ぴょんぴょんの画像
↑の記事にある
>あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~の元ネタ調べてる人多すぎィ!
で笑ったwww