「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」の[ぴょんぴょん]はどう翻訳すべきか?

[ぴょんぴょん]の部分を翻訳するのは意外と難しい。

そんな場合は言語学的に整理すると訳しやすくなる(かもしれない)

これを参考に、アナタも[ぴょんぴょん]を気持ちよく翻訳してほしい。





「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」とは?

以下記事を読んで、どうぞ。

色々な言語で翻訳された「こころぴょんぴょん」を解読してみた

結論から言うと?

[ぴょんぴょんする]を動詞として


時制(じせい)→現在 or 未来
相(そう)→完結相 or 非完結相
法(ほう)→直説法
態(たい)→能動態
極性(きょくせい)→肯定
人称(にんしょう)→三人称
数(すう)→単数


で訳すればよい。

ちなみに、用語自体は覚えなくていい。

言語学の用語説明

[ぴょんぴょんする]をまとめて動詞と見なす

[ぴょんぴょんする]は動作の変化を表す単語。

正確に見ると

「ぴょんぴょん(擬音語)」+「する(動詞)」

に分解できる。

これらをまとめて1つの「動詞」と見なす。

動詞は7つのカテゴリーに分けれる

動詞を言語学的に見ると


時制・相・法・態・極性・人称・数


の7つに分けて分析することができる。

(言語によっては、追加で「性」なども考慮する必要がある)

[ぴょんぴょんする]という動詞の解説

時制・相・法・態・極性・人称・数を7つに分けて解説する。

時制(じせい)→現在 or 未来

アナタが中学校時に英語の授業があったハズ。

その時、先生から現在形とか過去形、未来形を教わったよね?

アレをまとめて時制(じせい)と呼ぶ。

 

言語学的に見ると、時制は4つある。


過去
現在
未来
過去未来(過去の時点で未来を予測)


[ぴょんぴょん]+「する」を日本語の文法で見ると、

「~する」は「る」で終わるので、「非過去」
つまり「過去」ではない。

よって、「過去」を含む時制を除外できる。


過去  →×
現在  →○
未来  →○
過去未来→×


現在 or 未来が候補として残る。

相(そう)→完結相 or 非完結相

相(そう)とは、動作が行われた時点での振る舞いを表す。

 

例えば、ある動作が継続しているのか?完了しているのか?

を区別するのが相(そう)

先ほど説明した時制(じせい)と混乱しやすい。

 

時制(じせい)とは、「ある時刻に~」を表す。
動作が行われた時の時刻を重視している。

それに対して相(そう)は「~している or ~した」を表す。
ある時刻での動作がどうなったか?を重視している。

 

日本語の相(そう)は2つある。


完結相(~した=完了
非完結相(~している=継続)


の認識でOK。

「ぴょんぴょんする」を日本語の文法で見ると、

「する」なので完結相(~した)


完結相 →○
非完結相→×


法(ほう)→直説法

法(ほう)を一言で言うと、「動作の伝え方」

「動作の伝え方」を細かく見ると6つある。


直説法(~する)
接続法(~したいのですが)
条件法(もし~ならば)
希求法(~するかなぁ?)
命令法(~しろ!)
禁止法(~するな!)


「ぴょんぴょんする」の場合・・・

単に[ぴょんぴょん]という事実を伝えているだけ。

なので「動作の伝え方」(=法)「~する」(=直説法)になる


直説法→○
接続法→×
条件法→×
希求法→×
命令法→×
禁止法→×


態(たい)→能動態

態(たい)を一言で言うと、「動作の行われ方」

先ほどの法(ほう)と似ているから混乱しやすいよ!

 

法(ほう)は、「相手へ自分の動作をどうやって伝えるか?」

「相手」を重く見るのが法(ほう)

 

それに対して態(たい)は「自分がどうやって動作をするのか?」

「自分」を重く見るのが態(たい)

 

態(たい)も6つある。


能動態(~する)
受動態(~される)
使役態(~させる)
使役受動態(~させられる)
自発態(~と思われる)
交互態(お互いに~し合う)


「ぴょんぴょんする」の場合・・・

自分自身で[ぴょんぴょん]している。

別に他の人から[ぴょんぴょん]させられた訳じゃない。

なので能動態(~する)


能動態→○
受動態→×
使役態→×
使役受動態→×
自発態→×
交互態→×


極性(きょくせい)→肯定

極性(きょくせい)を簡単に言うと

 

「Yes」「No」のどっちだよ!?

っていうアレ。

 

極性は2つだけ。


肯定(~する)
否定(~しない)


[ぴょんぴょんする]動作を否定していない。

よって肯定となる。


肯定→○
否定→×


人称(にんしょう)→三人称

人称(にんしょう)とは、動作をする人の立場を表す。

これも英語の授業で聞いたことがあるかな?

 

人称は3つあるよ


一人称(私)
二人称(君)
三人称(それ以外)


日本語では人称を区別しないけどね・・・

 

[心ぴょんぴょん]の場合、主語は「心」

「心」(私・君)以外。
よって三人称になる


一人称→×
二人称→×
三人称→○


数(すう)→単数

数(すう)を簡単に言うと、動作主の人数グループ

数学の数(かず)とは全く異なる用語だよ!

 

欧米言語の場合、数(すう)は2つある。


単数(一人):○
複数(二人以上):×


[心ぴょんぴょん]の場合、主語となる「心」の数は1個だけ。

よって単数となる。


単数(一人)→○
複数(二人以上)→×





あれ?相(そう)は非完結相でもOKなの?

先ほど、相(そう)完結相(~した)だと説明した。

だけど、実は非完結相(~している)で訳してもOK。

そのケースを紹介する。

「ぴょんぴょんする」の言葉が無い言語へ翻訳する場合

完結相(~した)に限定すると、翻訳時に問題が生じる。

そもそも、

「ぴょんぴょんする」

という言葉を作れる言語は限られている。

日本語と良く似た韓国語、モンゴル語辺りかな?

「こころぴょんぴょん」の韓国語訳を分析してみた

それ以外の言語の場合,「ぴょんぴょんする」という単語を作れない。

「ぴょんぴょん」という単語すら存在しない言語が多い。

 

だからニコニコ大百科の翻訳では、代用として「ジャンプしている」で訳されるケースが多い。

その場合は相(そう)に注意する必要がある。

 

「ジャンプしている」の動作は少なくとも2回以上繰り返さないと「ぴょんぴょん」にならない!

「ジャンプする」が完結相(~した)だと・・・

「ジャンプ」の動作は1回だけ!と見なされる。

ロシア語とかは「ジャンプする」を完結相として訳している。

「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」のロシア語訳を分析してみた

 

一方、非完結相(~している)で訳すれば「ジャンプ」の動作は2回以上と解釈しやすい。

よって非完結相の方が適切。


完結相 →×
非完結相→○


相(そう)のまとめ

「ぴょんぴょんする」は完結相 or 非完結相どちらで訳しても間違いではない。

まとめると・・・


「ぴょんぴょん」を使う場合は完結相 (~した)
「ジャンプ」を使う場合は非完結相(~している)


時制(じせい)の翻訳方法

「心ぴょんぴょん」において一番悩むのが時制

数学や物理には「正解」がある。

だけど、翻訳には「正解」が無い。

こればかりは、訳する人の「翻訳センス」によるんじゃないかな?と思う。

現在 VS 未来

時制は4つあると説明したね。


過去
現在
未来
過去未来(過去から見た未来の予測)


そのうち、候補として残った時制が2つ


現在
未来


現在にした場合

「今」はぴょんぴょんしている

ぴょんぴょんしながら「ぴょんぴょんする」と言っている状態になる。

未来にした場合

「今」はぴょんぴょんしていない

ぴょんぴょんしていないけど、これから「ぴょんぴょん」するぞ!という状態

で、現在と未来のどちらが正しいの

結論

人の感じ方による。

翻訳元の日本語を重視する派

「心ぴょんぴょん」を日本語的見ると・・・

「~する」なので現在形

別に「~するだろう」とは言っていない。

なので、未来形はあり得ないだろjk

という考え方

ラテン語の場合は現在形として訳している。

「こころぴょんぴょん」のラテン語訳を分析してみた

exsultat(エクススルタト)=ジャンプする
直説法・現在(進行)形・三人称・単数

感覚、言語センスを重視する派

「心ぴょんぴょん」の文章から判断すると、

これから「ぴょんぴょんするぞ!」という解釈の方が自然だろjk

という考え方。

英語の場合は未来形として訳している。

will be hopping=ホップする
直説法・未来進行形・三人称・単数

まとめ

[ぴょんぴょん]の訳に迷ったら、とりあえず


時制(じせい)→現在 or 未来
相(そう)→完結相 or 非完結相
法(ほう)→直説法
態(たい)→能動態
極性(きょくせい)→肯定
人称(にんしょう)→三人称
数(すう)→単数


ただし、時制


翻訳元の日本語を重視する =現在
感覚、言語センスを重視する=未来


相(そう)は、


「ぴょんぴょん」を使う=完結相 (~した)
「ジャンプ」を使う  =非完結相(~している)


で訳してみよう!
(提案)

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