「アッー!」が発音できない理由と、改善案を語学マニアの視点で説明してみた

ネットをやっている兄貴なら「アッー!」の日本語は聞いたことがあると思う。

でも「アッー!」の表記だと、発音はできないと思うんですけど(名推理)

エストニア語にある「超長子音」を日本語に取り入れれば「アッー!」が発音できる(かもしれない)




そもそも「アッー!」って何?

ニコニコ大百科での説明

感動・歓喜・悲哀・苦痛・悦楽・羞恥・嫌悪・恐怖・賞賛・陶酔・多田野・兄貴のいずれか、あるいはその全てを表す悲鳴。

 

ちなみに「アー!」ではなく「アー!」

 

「アー!」は、日本語として発音できる

「アー!」は、日本語として発音はできない
(理由は後述)

起源

TDN(タダノ)という人物のセリフが「アッー!」の発祥らしい。

なぜ「アッー!」は発音できないのか?

結論

促音「ッ」自体に「音」は持たない
(「音」を持たない文字に対して「音」を伸ばせ)  ないです

 

算数で言うと、

0×2=0

のイメージになるゾ~

促音「ッ」は「音」を持たない

↑そこ重要

 

ロシア語専門家の黒田先生は、日本語講座に関する本も書いている。

その本を読んで、日本語の「ッ」音を持たない事を生れて初めて知った。
それまでは「ッ」自体に音があると思い込んでいた・・・

 

語学マニアの私が30歳になるまで「ッ」は[tt]の音じゃないのwww
ってマジで思ってましたわー

 

改めてウィキペディアを読んでみた

促音 ウィキペディア

 

確かに、「っ」「ッ」に音があるとの記載はどこにもないなぁ~(呆れ

促音「ッ」は、後に続く子音を「長子音」にする

例えば「買った」をローマ字で書くとkatta(カッタ)

 

katta(カッタ)の[tt]の部分が「長子音」になる。

で言う「ッタ」は、「タ」の子音[t]を長く伸ばすマーク
「ッ」=[tt]ではない事に注意!!!

 

他の例として「あっそ」がある
「あっそ」をローマ字で書くとasso(アッソ)

asso(アッソ)の[ss]の部分が、「長子音」になる。

で言う「ッソ」は、「ソ」の子音[s]を長く伸ばす
「ッ」=[ss]ではない事に注意!!!

促音「ッ」以外でも「長子音」になるケースがある

日本語の「ん」も「長子音」になる可能がある。

 

例えば「さんま」
「お〇んぽ」はさすがに、まずいですよ!

 

「さんま」をローマ字で書くとsamma(サンマ)
samma(サンマ)の[mm]の部分が、「長子音」になる。

 

「ンマ」[n・ma]ではなくて、[mma]の方が発音しやすいでしょ?

長音符「ー」の説明

母音を長く伸ばす「ー」って「長音符」って言う名前だったのか・・・(汗
初めて知った。

長音符 ウィキペディア

 

「長音符」って、なんだか音楽っぽい用語だな~(小並感

 

んで、長音符「ー」は直前に来た母音を「長母音」にする記号

 

例えば、「あ」[a]と発音する
「あ」の直後に「ー」をくっつけて「あー」にすると[aa](アー)と発音する

促音「ッ」と同様に、長音符「ー」自体に音は持たない。
「ー」の前に来た「あ(a)」の音を長く伸ばすことを示すマークにすぎない。

 

あと、日本語で「んー」という表記もある

「うーんこのー」は「んーこのー」とも言える
(※個人的な感想です)

 

その「んー」をローマ字で書くと[nn]
「ん」の子音を2つ重ねて長く伸ばす

(=長子音にする)

 

・・・なんだ説明が難しくなってきたぞ。
私の母語である日本語の発音って、こんなに複雑だったのか・・・(汗

(音がないモノは伸ばせ)ないです

先ほどの「アッー!」に戻るゾ~

 

 

アッー!

促音 「ッ」の直後に、長音符「ー」が来ている。

 

長音符「ー」そのものに音は持たない
つまり、「ー」は子音ではないッ!

 

よって「ッ」の直後に「ー」を置く用法は、(現在の日本語の正書法としては)不可。

 

以上より 野獣先輩 「ッー」発音不可である。
Q.E.D 証明終了

数列1,1,4,5,1,4の一般項を求める

その理屈だと「アーッ!」も発音できないのでは?

「アー!」は、「ッ」で終わっている

「ッ」の後に音は持たない
(=子音が無い)

よって「アーッ!」は発音不可

 

・・・に見えるが、語末が「ッ」で終わるケースはOKらしい

っ ウィキペディア

 

「アー!」は「ッ」が語末で終わっていないのでNG

「アー!」は、「ッ」で終わっているのでOK

 

色々難しいけど、こまけぇこたぁいいんだよ




「アッー!」を発音できるようにする方法

「超長子音」の概念を取り入れる

エストニア語には「長子音」よりも長い「超長子音」がある

「こころぴょんぴょん」のエストニア語訳を分析してみた

「超長子音」を日本語で例えると

 

っったッ!第三部完!

みたいな感じ

 

「っった(ttta)「超長子音」に相当する。

「超長子音」についてkwsk

エストニア語の場合、同じ子音でも3通りの発音がある


・短子音
・長子音
・超長子音 (←New)


 

子音を発音する「長さ」で音を区別する

 

例えば、子音[t]を例に挙げると・・・


koda(コタ)=家  ※(コダ)ではない!

kota(コッタ)=木靴の  ※(コタ)ではない!

kotta(コッッタ)=木靴を  ※(コッタ)ではない!


 

エストニア語文法 松村一登

「ッッ」=「ッー」の表記法にする

日本語は、同じ文字の繰り返しがお嫌いらしい。

例えば、「等等」とは書かずに「等々」って書くでしょ?
「等」を繰り返し書くのが面倒くさい嫌いなので、わざわざ「々」の漢字を使っている。

 

ちなみに、中国語は「々」に相当する漢字が無いので

等等(děngděng)と書くしかない。
※等等(děngděng)の意味は、日本語の「等々」と同じ

 

同様に、「ッッ」の書き方も日本語にとっては嫌であろう。

 

そんな皆様のためにぃ~
「ッー」の書き方を提案しまーす

長音符「ー」のルールを追加する

長音符「ー」の前に置けるのは、母音「あいうえお」「ん」の6文字に限定される

そこに促音「ッ」も追加ですよ!
ただし、「ッ」自体に音は持たないので、ルールを特別に作る。

 

長音符「ー」の前に促音「ッ」を置いた場合、
すなわち「ッー」と表記した場合、この後に来た子音を「超長子音」にする

という日本語発音ルールを作るのはどうだろうか?

新ルールで「アッー!」は発音できるか?

私が作った新ルールだと

「アッー!」「アッッ!」と同じ発音になる。
「ッ」が語末で終わっているので、発音可能

ローマ字で書いたイメージとしては[attt]でしょうか
※「ッ」そのものに音は持たないので、あくまでもイメージ

 

「アッッ

「あ^~ッッついーっすね^~」

のイメージで発音すると良いんじゃないかな?(適当

他の「ッー」の用例

公式文書に「アッーという間に」の用例がある

鳥取市立日置谷地区公民館

 

「アッーという間に」「アッッという間に」
(attto iu ma ni)

で言うと、「と(t)」「超長子音」として発音する。
つまり「ッッと(ttto)」

 

他の例も紹介する(by アンサイクロペディア)

「アッーんまりだァァアァ」
(a nnn maridaaaaa)

の場合「ん(n)」「超長子音」として発音する。
つまり「ッッん(nnn)」

あァァァんまりだァァアァ pixiv百科事典

将来の日本語は「超長子音」の区別ができるかも?

現在、「アッー!」の用例が日本中に広まっている。

でも今の日本語発音ルールだと「アッー!」は発音できない。
(理由は、さっき説明した)

 

だけど、エストニア語「超長子音」の考え方を導入して

「アッッ!」

という発音が日本語文法として認められるようになれば

「アッー!」

が発音できる日が来るでしょう。

その前に、私は亡くなっているけど