ウェールズ語講座その13~現在形の色々な表現方法

過去形や未来形では、いろいろな書き方がある事を紹介した。

実は、現在形もいろいろな書き方があるよ!




前回の続き

ウェールズ語講座その12~未来(予定)の表現

まずはこち亀のコラ画像をご覧ください

中川「全部同じじゃないですか」

例文の紹介

肯定文

以下は全部「私は走っている」の意味になる


Rydw i’n rhedeg
ラドゥ イン フレデグ

Dw i’n rhedeg
ドゥ イン フレデグ

Rwy’n rhedeg
ルィン フレデグ

Wy’n rhedeg
ウィン フレデグ

Wi’n rhedeg
ウィン フレデグ

Yr ydw i yn rhedeg
アル アドゥ イ アン フレデグ


疑問文

以下だけは、
「私は走っていますか?」の意味になる。


Ydw i’n rhedeg
アドゥ イン フレデグ


google翻訳に入れた結果

ウェールズ語→英語
でgoogle翻訳させると以下になる。

中川「全部同じ英訳じゃないですか」




例文の解説

丁寧な文体


Rydw i’n rhedeg
ラドゥ イン フレデグ


Rydw(ラドゥ)=~です

i’n(イン)i+yn
i(イ)=私
yn(アン)=後ろの動詞をつなげる

rhedeg(フレデグ)=走る(動詞)

 

上記の例文で話すと、ウェールズ人から

「こいつが話すウェールズ語はずいぶん丁寧だなぁ~」

と思われるらしい。

口語

以下4つの例文は口語体。
日常会話でよく使う言い方らしい。

違いは、私には分からない・・・
多分、ウェールズ語の方言差だと思う。


Dw i’n rhedeg
ドゥ イン フレデグ

Rwy’n rhedeg
ルィン フレデグ

Wy’n rhedeg
ウィン フレデグ

Wi’n rhedeg
ウィン フレデグ


 

Rydw(ラドゥ)→Dw(ドゥ)
へ短縮

 

Rydw i’n(ラドゥイン)→Rwy’n(ルィン)
へ短縮

 

Rydw i’n(ラドゥイン)→Wy’n(ウィン)
へ短縮

 

Rydw i’n(ラドゥイン)→Wi’n(ウィン)
へ短縮

 

格式ある話し言葉


Yr ydw i yn rhedeg
アル アドゥ イ アン フレデグ


Rydw i’n(ラドゥイン)を正式に書いた形らしい。

 

英語で言うなら、


Rydw i’n=I’m
Yr ydw i yn=I am


 

「Rydw i’n」は以下のように分解できる


「R」+「ydw」+「i」+「yn」


 

「R」冠詞の短縮形「’r」から来ていると思われる。
その冠詞の元の形が「Yr」

 

まとめると、


Rydw i’n
→「R」+「ydw」+「i」+「yn」
→「Yr」+「ydw」+「i」+「yn」
→Yr ydw i yn


疑問文


Ydw i’n rhedeg
アドゥ イン フレデグ
私は走っていますか?


Rydw(ラドゥ)の頭文字「R」肯定文であることを示すマーク。

 

その「R」を抜いてydw(アドゥ)にすると
疑問文になる。

まとめ

「私は走っている」だけでも、6通りの言い方がある。

なぜかというと、ウェールズ語には「標準語」が定まっていないから。
だから、いろいろな表現方法が存在する。

もしかしたら、他の言い方もあるかもしれない。

 

一方、日本語は「標準語」が1つに定められている。

我々、日本人が使っている「日本語」は、ある意味
「人為的」に修正された言語なのかもしれない。

 

ウェールズ語に限らないのだが・・・
色々な外国語を学ぶことで、自分の母語も鋭く見ることができる。

だから語学は面白い!

ウェールズ語講座その14へ続く

ウェールズ語講座その14~否定文の作り方