語学書の最後に、変化表が掲載されていることが多い。
(だけど、日本で出版されているウェールズ語の語学書の巻末に変化表は)ないです
なので、ワイの方で軽~く作ってみた
ウェールズ語で覚えるべき変化表
動詞の活用
活用の多さは、ヨーロッパ言語全体で見れば平均的
・人称(にんしょう)は「1,2,3」の3つ
・数(すう)は単数・複数の2つ (双数は無い)
・性(せい)の区別は無い!
・法(ほう)や時制(じせい)は他のヨーロッパ言語と、まぁ似ている
・体(たい)(=アスペクト)は……英語に近いかな?
ちなみに、時制を頻度数が高い順に並べると
現在>状態の過去>未来=点過去>条件
その後に、「仮定法」が来る感じ。
ちなみに、「命令法」は未来形の形をそのまま使うだけなので楽ち~ん♪
前置詞の人称変化
他のヨーロッパ言語とは違う特徴を持つ。
ちなみに、↑はアラビア語やヘブライ語でも同じ特徴を持つゾ~
名詞・形容詞の曲用
ウェールズ語の曲用はほぼ無い!
名詞に複数形がある程度
ただし、複数形は色々なパターンがあるので、単語ごとに覚えるのが一番早い
まとめ
動詞の活用だけ覚えれば、ウェールズ語の変化表のほとんどをカバーできる。
母音の後に来た人称代名詞の短縮形?知らんな
とりあえず、本記事では以下の時制に絞って活用形を紹介する
・BOD動詞(~である)の「現在」「状態の過去」
・BODやその他動詞の「未来」「点過去」「条件」
↑だけ覚えればウェールズ語の動詞活用をほぼカバーできるからね、しょうがないね。
仮定法「・・・」
ウェールズ語の活用表でよく使われる動詞
ざーっと挙げてみた
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
bod | ボード | ~である |
mynd | ミンド | 行く |
dod | ドド | 来る |
cael | カエル | 手に入れる(take) |
gwneud | グゥネイド | ~する、作る |
gweld | グゥェルド | 見る |
dweud | ドゥェイド | 言う |
prynu | プラニ | 買う |
ofni | オヴニ | 恐れる |
gallu | ガシ | ~できる |
dysgu | ダスギ | 学ぶ |
hoffi | ホフィ | ~が好きである |
dylu | ダリ | ~すべきである |
meddai | メザイ | 言う |
動詞の数、多すぎィ!
という皆様のためにぃ~
本記事では2個だけ使うあるね
どっちも不規則動詞だけど気にしない
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
bod | ボード | ~である |
mynd | ミンド | 行く |
↑の2個の動詞の発音と意味だけは、しっかりと覚えて♡
オナシャス!
なんで2個だけでいいの?
bodは、ウェールズ語でたくさん出てくる
っていうか、bodを使わない縛りプレイをする方が難しい。
myndは(不規則だけど)他の動詞活用のベースとなる形。
とりあえず、myndの活用をしっかり覚えれば、他の動詞もスイスイ覚えれるんじゃないかな?(適当)
上記の理由より、活用表に使う動詞は2個だけに厳選した。
べ、別に手抜きじゃなからねッ!
BOD(~である)の活用表
現在形は3つある
話し言葉の場合、現在形は更に3つの形があるゾ~
・肯定(~なのです!)
・疑問(~なんですか?)
・否定(~ではないゾ~)
とはいっても、動詞の前に“R-“とか“D-“を付けるだけなんですけどね。
初見さん
現在・肯定形
先頭に“R-“を付けるのが特徴だゾ~
ただし、三人称は例外っす!
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Rydw i | ラドゥ・イ | 私は~です |
Rwyt ti | ルゥィ・ティ | 君は~です |
Mae e | マエ・エ | 彼は~です |
Rydyn ni | ラディ・ニ | 私たちは~です |
Rydych chi | ラディ・ヒ | アナタたちは~です |
Maen nhw | マエ・ヌゥ | 彼らは~です |
BOD動詞の後ろに付いている
i(イ)とかti(ティ)
は「私」「君」を意味する人称代名詞だゾ~
「動詞の活用形」+「人称代名詞」は、連続して発音する(事が多い)
あっ、そうだ(唐突)
他のヨーロッパ言語だと、
「人称代名詞」+「動詞の活用形」
になる事が多いね。(英語だと I am 、フランス語だと je suis)
だけど、ウェールズ語は逆の語順になるんだゾ~
VSO言語だからね、しょうがないね。
現在・疑問形
肯定形から“R-“を取るだけで疑問形になる。
なお、三人称は(ry
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Ydw i | アドゥ・イ | 私は~ですか? |
Wyt ti | ウィ・ティ | 君は~ですか? |
Ydy e | アディ・エ | 彼は~ですか? |
Ydyn ni | アディ・ニ | 私たちは~ですか? |
Ydych chi | アディ・ヒ | アナタたちは~ですか? |
Ydyn nhw | アディ・ヌゥ | 彼らは~ですか? |
↑の表で分かると思うけど、「私たち」と「彼ら」の活用形は、どちらも
Ydyn(アディン)
になるゾ~
他の時制とか動詞でも、「私たち」と「彼ら」の活用形は同じになる事が多い
(※話し言葉の場合)
後で紹介する「未来形」だけ「私たち」と「彼ら」の活用形が異なる
とだけ覚えとけばOK!
現在・否定形
肯定形の先頭にある”R-“を“D-“に置き換えるだけで、否定形になる。
三人称の場合は、疑問形から”D-“を付けよう(提案
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Dydw i | ダドゥ・イ | (私は~では)ないです |
Dwyt ti | ドゥィ・ティ | (君は~では)ないです |
Dydy e | ダディ・エ | (彼は~では)ないです |
Dydyn ni | ダディ・ニ | (私たちは~では)ないです |
Dydych chi | ダディ・ヒ | (アナタたちは~では)ないです |
Dydyn nhw | ダディ・ヌゥ | (彼らは~では)ないです |
「状態の過去」も3つある
「状態の過去」は、「過去にヤっていた動作の状態」を表す時制
後に紹介する「点過去」は、「ヤったぜ!」を表す時制。
そこ、混乱しがちだから注意だゾ~
「状態の過去形」も、現在形と同様に3つの形があるゾ~
・肯定(~なのです!)
・疑問(~なんですか?)
・否定(~ではないゾ~)
考え方は、「現在形」と全く同じ!ヨシ!
状態の過去・肯定形
先頭の“R-“が肯定形のマークなんだって、はっきりわかんだね
ちなみに、現在形とは違って三人称も規則通りに変化するヨ
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Roeddwn i | ロエズゥ・ニ | 私は~だった |
Roeddet ti | ロエゼ・ティ | 君は~だった |
Roedd e | ロエズ・エ | 彼は~だった |
Roedden ni | ロエゼ・ニ | 私たちは~だった |
Roeddech chi | ロエゼ・ヒ | アナタたちは~だった |
Roedden nhw | ロエゼ・ヌゥ | 彼らは~だった |
ちなみに
Roeddwn i (ロエズゥ・ニ)
は長いので
O’n i(オ・ニ)
の短縮形もある。
先頭の”R-“も省いている事に注意!
こういう短縮形がウェールズ語にはたくさんあるから、いやーきついっす(素)
状態の過去・疑問形
先頭の“R-“を消せば、疑問文が作れる。
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Oeddwn i | オエズゥ・ニ | 私は~だったか? |
Oeddet ti | オエゼ・ティ | 君は~だったか? |
Oedd e | オエズ・エ | 彼は~だったか? |
Oedden ni | オエゼ・ニ | 私たちは~だったか? |
Oeddech chi | オエゼ・ヒ | アナタたちは~だったか? |
Oedden nhw | オエゼ・ヌゥ | 彼らは~だったか? |
特に三人称・単数の
Oedd e(オエズ・エ)
は、ウェールズ語でも良く出てくるフレーズなんで、丸ごと覚えちゃってええんやで!
状態の過去・否定形
疑問形の先頭に“D-“を付ければ、否定形になる。
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Doeddwn i | ドエズゥ・ニ | 私は~ではなかったです |
Doeddet ti | ドエゼ・ティ | 君は~ではなかったです |
Doedd e | ドエズ・エ | 彼は~ではなかったです |
Doedden ni | ドエゼ・ニ | 私たちは~ではなかったです |
Doeddech chi | ドエゼ・ヒ | アナタたちは~ではなかったです |
Doedden nhw | ドエゼ・ヌゥ | 彼らは~ではなかったです |
肯定形と同様に
Doeddwn i(ドエズゥ・ニ)
は長いので
Do’n i(ド・ニ)
と略することもある。
否定を表す“D-“は、そのまま残す事に注意!
未来
「現在」「状態の過去」以外の時制では肯定・疑問・否定を区別する
“R-“とか“D-“は無いゾ~
その代わりに、ややこしい文法があるんですけどね。初見さん
未来形の場合は、先頭にFe(ヴェ)の単語を付けたり、付けなかったりする。
※北の方言だと、先頭にMi(ミ)の単語が付く
更にッ!
先頭にFe(ヴェ)が付くと、次に来た単語の先頭の子音が軟音化(なんおんか)するッ!
・・・なんだか頭が混乱してきたwww
なので、本記事では先頭にFe(ヴェ)を付けない未来形を紹介する。
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Bydda i | バザ・イ | 私は~する予定です |
Byddi di | バズィ・ディ | 君は~する予定です |
Bydd e | ビズ・エ | 彼は~する予定です |
Byddwn ni | バズゥ・ニ | 私たちは~する予定です |
Byddwch chi | バズゥ・ヒ | アナタたちは~する予定です |
Byddan nhw | バザ・ヌゥ | 彼らは~する予定です |
未来形の場合、「一人称・複数」と「三人称・複数」の形が違いますねぇ~
点過去
前に紹介した「状態の過去」とは違って「点過去」は、「ヤったぜ!」を表す時制。
BOD(~です)を「点過去」にした場合、「居た」「行った」の意味として使われることが多い模様
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Bues i | ビエス・ィ | 私は、居た |
Buest ti | ビエス・ティ | 君は、居た |
Buodd e | ビオズ・エ | 彼は、居た |
Buon ni | ビオ・ニ | 私たちは、居た |
Buoch chi | ビオ・ヒ | アナタたちは、居た |
Buon nhw | ビオ・ヌゥ | 彼らは、居た |
ちなみに、
Bues i(ビエス・ィ)
を書き言葉で書くと
Bûm(ビーム)
になる。(※書き言葉の場合、人称代名詞は省略されることが多い)
あのbiim兄貴と同じ発音になる
条件
「もし~であれば」という条件を表す時制。
ウェールズ語文法的に言うと「習慣・条件時制」ですね。
※「もし~であれば、~なのにィ~」は仮定法です。念のため。
これも、未来形と同様に や・や・こ・し・い☆
・南か北の方言かで、形が変わる
・pe(もし)と一体化した形もある
・北の方言の場合、省略形もある
本記事では、ベージックな南の方言だけ紹介するゾ~
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Byddwn i | バズゥ・二 | もし私が~であれば |
Byddet ti | バゼ・ティ | もし君が~であれば |
Bydde fe | バゼ・ヴェ | もし彼が~であれば |
Bydden ni | バゼ・ニ | もし私たちが~であれば |
Byddech chi | バゼ・ヒ | もしアナタたちが~であれば |
Bydden nhw | バゼ・ヌゥ | もし彼らが~であれば |
お気づきの兄貴も居るかもしれないけど・・・
条件・一人称・単数の
Byddwn i(バズゥ・二)=もし私が~であれば
は、未来形・一人称・複数の
Byddwn ni(バズゥ・二)=私たちは~する予定です
と全く同じ形だゾ~
まぁ、文脈判断って事で、許して♡
mynd(行く)の活用表
現在
(BOD以外の動詞に現在形なんて)ないです
状態の過去
(BOD以外の動詞に状態の過去形なんて)ないです
未来
屈折構文(くっせつこうぶん)の時間だああああ
先ほど紹介したBOD動詞を使った文を作る場合、BOD以外の動詞は基本形になる。
つまり、Mynd(行く)は活用しない(←そこ重要)
Rydw i’n mynd
ラドゥ・イ・ン ミンド
私は、行きます。
だけど、BOD動詞を使わない場合、Mynd(行く)が Â(アー) へ活用する。
 i
アー・イ
私は、行くッ!
アーイキソー!
↑を屈折構文(くっせつこうぶん)といふものありけり。
↓は南の方言の場合ね!
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
 i | アー・イ | 私は、行くッ! |
Ei di | エイ・ディ | 君は、行くッ! |
Aiff e | アイフ・ェ | 彼は、行くッ! |
Awn i | アウ・ニ | 私たちは、行くッ! |
Ewch chi | エウ・ヒ | アナタたちは、行くッ! |
Ân nhw | アー・ヌゥ | 彼らは、行くッ! |
ちなみに、↑の二人称は命令形にもなる。
Ei!(エイ)=君は行け!
Ewch!(エウフ)=アナタたちは行け!
ね?簡単でしょ?
点過去
BOD動詞を使って「状態の過去」を表す文↓
Roeddwn i’n mynd
ロエズゥ・ニ・ン ミンド
私は、行きました
BOD動詞を使わずに、Mynd(行く)だけを使うと「点過去」になる
↓も屈折構文だゾ~
Es i
エス・ィ
私は、行った
注意点として、体(アスペクト)としては「完了」ではない(と思われる)
wedi(ウェディ)が付いていないからね、しょうがないね
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Es i | エス・ィ | 私は、行った |
Est ti | エス・ティ | 君は、行った |
Aeth e | アエス・エ | 彼は、行った |
Aethon ni | アエソ・ニ | 私たちは、行った |
Aethoch chi | アエソ・ヒ | アナタたちは、行った |
Aethon nhw | アエソ・ヌゥ | 彼らは、行った |
条件
これを使うと、大人っぽい言い方になる。
「行きたいのですか‥‥」と、遠回しに言う表現は万国共通。
ウェールズ語 | 発音 | 日本語 |
---|---|---|
Awn i | アウ・ニ | もし私が行くなら |
Aet ti | アエ・ティ | もし君が行くなら |
Âi fe | アーイ・ヴェ | もし彼が行くなら |
Aen ni | アエ・ニ | もし私たちが行くなら |
Aech chi | アエ・ヒ | もしアナタたちが行くなら |
Aen nhw | アエ・ヌゥ | もし彼らが行くなら |
混乱しやすいポイントを整理!
BOD動詞と同様に、
Awn(アウン)は2通りの意味が考えられる
・私たちは行くッ! (myndの未来・一人称・複数)
・もし私が行くなら~ (myndの条件・一人称・単数)
あと、
 i(アー・イ)とÂi(アーイ)にも注意!
 i(アー・イ)=私は行くッ!(myndの未来・一人称・単数)
Âi(アーイ)=もし彼が行くなら(myndの条件・三人称・単数)
更に言うと、「書き言葉」のmyndの未来・三人称・単数もÂ(アー)になるからややこしい…
その為、話し言葉のmyndの未来・一人称・単数は
ÂではなくAf(アヴ)を使うこともある(北の方言)
これで、ウェールズ語の基本的な動詞活用の紹介は終わり!閉廷!…以上!皆解散!
【講座続き】基数詞(0~9)