ウェールズ語のbod(ボード)動詞の活用形は難しいと思われているらしい。
そこで人称・数を「彼」だけに絞って、全ての時制のbod動詞の活用形を整理してみた
前回の記事
ウェールズ語は、前置詞も人称変化する事を説明した。
bod動詞って何?
bodは「ボード」と読む
板の「ボード」ではない!
船の「ボート」でもないゾ~
「~である」を意味する動詞
英語だと「be動詞」に相当する。
bodは色々な形に変化する
例えば、biim兄貴ことbûm(ビーム)は、bod動詞が変化した形。
bûm(ビーム)で「私は~だった(点過去)」の意味になる
Bûm yn Japan
ビーム アン ジャパン
私は、日本に居た (今、どこに居るのかは知らんけど)
他にもrydw(ラドゥ)は、bod動詞の活用形。
「私は~である(現在)」の意味になる。
Rydw i’n dy garu di
ラドゥ イ・ン ダ ガリ デイ
私は、君を愛している
ウェールズ語の動詞における法と時制
簡単に言うと?
ざ~っと挙げると、以下になる
インド・ヨーロッパ語族ではよくある事
短縮形とか方言、書き言葉などは見なかった事にして・・・
ウェールズ語の「法と時制」の組み合わせは9パターンだけ!
ああ~少なくていいっすね~
古典ギリシャ語と比べて(感覚麻痺)
1.現在
2.状態の過去
3.点過去
4.未来
5.条件(or習慣)
6.仮定法(現在)
7.仮定法(状態の過去)
8.仮定法(大過去)
9.命令法
ちなみに、フランス語は「法と時制」の組み合わせが20パターンもあるらしい・・・
【全20パターン】フランス語-法と時制のまとめ – フラエテュ
人称・数の変化パターンは6つある
これもインド・ヨーロッパ語族ではよくある事。
・私は~です (1人称・単数)
・君は~です (2人称・単数)
・彼は~です (3人称・単数)
・私たちは~です (1人称・複数)
・アナタたちは~です (2人称・複数)
・彼らは~です (3人称・複数)
(動詞の活用に「性」の区別は) ないです
(あと、双数は) ないです
「態(たい)」は気にしない
能動態「~する」と受動態「~される」の区別を「態(たい)」と呼ぶ。
ウェールズ語の場合、受動態「~される」の活用形は、全ての「人称・数」で共通する。
「分詞」みたいな物なので、本記事では無視するゾ~
bod動詞の活用形
更に細かい活用形がある
先ほど挙げたウェールズ語の「法と時制」
1.現在
2.状態の過去
3.点過去
4.未来
5.条件(or習慣)
6.仮定法(現在)
7.仮定法(状態の過去)
8.仮定法(大過去)
9.命令法
の内、「1.現在」と「2.状態の過去」は「話し言葉」の場合、更に3つの活用形がある。
↓のオレンジを参考にして♡
右側に新しく列を追加した
「動詞前虚辞(きょじ)」は、動詞の前に付ける「しるし」と考えて♡
で、bod動詞の「(直説法)現在」だけでも、更に3つの活用形がある
・現在・肯定形
・現在・否定形
・現在・疑問形
「(直説法)状態の過去」も同様に、3つの活用形がある
・状態の過去・肯定形
・状態の過去・否定形
・状態の過去・疑問形
活用形を全部書くには余白が狭すぎるので
活用形のベースとなる(事が多い)のは「3人称・単数」
つまり「彼は~である」の形だけ抜き取ってExcelに書いてみた。
今の時代は、エクセルで語学だしな!
↑の「仮定法」にある「-ai」は「アイ」ではなく「エ」と読む
以下2つはスペルが異なるけど発音が同じになってしまう
・「条件法」→bydde (バゼ)
・「仮定法・状態の過去」→byddai (バゼ)
「3人称・単数」の命令法は省略
「3人称・単数」の命令法はめったに出てこないと思うので省略した
bydded(バゼド), boed(ボエド), bid(ビド)
が載っているけど、今まで見たこと無いなぁ~
それぞれの活用形の意味
↑の「3人称・単数」の活用形の意味を、日本語で書くと以下になる
mae (マエ)=彼は~です
dydy (ダディ)=彼は~ではない
ydy (アディ)=彼は~ですか?
roedd (ロエズ)=彼は~でした
doedd (ドエズ)=彼は~ではなかった
oedd (オエズ)=彼は~でしたか?
buodd (ビオズ)=彼は~だった
bydd (ビズ)=彼は~するつもりです
bydde (バゼ)=もし彼が~であれば…
byddo (バゾ)=もし彼が~なら…
byddai (バゼ)=もし彼が~だったら…
buasai (ビアセ)=もし彼が(あの時)~だったら…
日本語訳は、あくまでも参考にして♡
活用形をジーっと眺めてみると?
全くバラバラではなく、ある程度の共通点がある。
箇条書きすると、以下になる
・(直説法)現在形→肯定を除いて「-ydy(アディ)」がベース
・(直説法)過去形→「-oedd(オエズ)」がベース
・(直説法)未来形、条件法、(仮定法)現在+過去→「bydd-(ビズ)」がベース
・(直説法)点過去と(仮定法)大過去→「bu-(ビ)」がベース
↑のベースを元に、前や後ろに文字をくっつけるだけで「3人称・単数」のbod活用形が作れる。
これが、ウェールズ語学習者の頭の中の動きっす。
もっと細かく説明する のが面倒なので には余白が狭すぎるので
活用形の紹介はここまでにするゾ~
もっと詳しい説明は↓を読んで、どうぞ
強調文で使うBod動詞の特殊な形