一般人ならどう発音するか分からないポーランド語の単語を集めてみた

ポーランド語は、英語と同じアルファベット文字を使う言語。
単語のアルファベット文字並びが英語と全然違う。

本記事では、一般人(=英語しかできない人)が発音できないだろうと思われるポーランド語単語を整理してみた。




そもそもポーランド語ってどんな言語なの?

以下を読んで心ぴょんぴょんして、どうぞ。

「こころぴょんぴょん」のポーランド語訳を分析してみた

ポーランド語の発音について

基本は英語と同じ!
「基本」はね!

 

英語と違う読み方をする代表例は以下を読んで、どうぞ。

「全部同じじゃないですか!?」で学ぶポーランド語の難しい発音

 

ポーランド語は「dz」の文字をまとめて「ヅ」と発音するぞ!

一般人でも発音できるポーランド語単語

まず、ポーランド語の恐怖を取り除くために
英語の知識だけで発音できるポーランド語単語から紹介する。

英語と違って「文字通り」に発音します。

A (ア)
~で、一方~

I (イ)
そして~

U (ウ)
~の所で

O (オ)
~について

Z (ズ)
~から

Bo (ボ)
なぜなら

Do (ド)
~に

Po (ポ)
~の後で

Za (ザ)
~の後ろに

Ale (アレ)
しかし

Ani (アニ)
~も無い

Pan (パン)
(男)~さん

Sam (サム)
自ら

Tak (タク)
はい

Mama (ママ)
ママ

Tenis (テニス)
テニス
※英語だとtennis

Autor (アウトル)
著者

Numer (ヌメル)
番号

Tokio (トキョ)
東京

Europa (エウロパ)
ヨーロッパ

Herbata (ヘルバタ)

Sufit (スフィト)
天井

 

上記のような発音で、ポーランド語単語の半分以上はカバーできる(と思う)

ね?
ポーランド語の発音は簡単でしょ?




ちょっとだけ気を付けるべき発音

当然ながら、ポーランド語は英語みたいに発音しない文字がある。

その中で、覚えるのが簡単だと思われるルールだけ紹介する。

英語にもある文字

W (ヴ)
~で

「W」は、英語の場合「ウ」みたいな発音になるが、
ポーランド語の場合は「W」=英語の「v」になる

Ja (ヤ)

「J」は「ジェイ」の「ジ」ではなく「ヤ」

Co (ツォ)

「C」は「カ」ではなく、日本語の「ツ」に近い発音になる。

英語には無い文字

Anioł (アニョゥ)
天使

「ł」は「l(エル)」に横棒をつなげたような文字。
「ゥ」みたいな発音になる。

 

góra (グラ)

「ó」は「u(ウ)」と同じ発音になる。

 

ość (オシチ)
魚の骨

アルファベットの上に「/」が付くと、「イ」っぽい音が追加される。

・「s(ス)」→「ś(シ)」
・「c(ツ)」→「ć(チ)」

 

つまり、以下のような関係になる。(厳密には違うのだが)

・「ś(シ)」≒「si(シ)」 (※「スィ」ではない)
・「ć(チ)」≒「ci(ツ)」 (※「ツィ」ではない)

 

Broń (ブロィン)
武器

「n」の上に「/」が付いて「ń」になると「イ」っぽい音が追加される
つまり「ń」は「ニィ」っぽい発音になるのか?

と思いきや、違う。

「ń」の場合だけは、「ィン」と発音する。
「イ」の音が「前」に追加された感じになる。

・「ń(ィン)」≒「in(ィン)」 (※「イン」ではない)

 

他にもポーランド語発音ルールがたくさんあるんだけど・・・

ガチで語ると難しい用語だらけになるんで、
発音の説明はここまでにしておこうか。

一般人が発音できないポーランド語単語一覧

これからがほんとうの地獄だ・・・

まず、一般人(=英語しか知らない人)なら発音できないと思われる単語をざっと紹介する。
(要するにポーランド語の本気モード)

ポーランド人の人名

まず、ポーランド人でよくある人名から紹介する。

Grzegorz (グジェゴシュ)

Krzysztof (クシュシュトフ)

Bokszczanin (ボクシシャニン)

 

普通の人なら、「Grzegorz」「グルゼゴルズ」と発音するだろう。

 

正解は 「グジェゴシュ」って読むんだけど・・・

 

なんで「Grze」「グジェ」って読むんだよ?!
ポーランド語は文字通りに読むって言ってたじゃん!
嘘つきー!詐欺師だー!

 

と、一般人から文句を言われそうだけど・・・

一応、文字通りの発音になっています。

 

なぜ文字通りの発音になっているのか??
を知りたい兄貴はポーランド語を勉強して、どうぞ。

ポーランド語学習者あるある①

ロシア語のキリル文字

щ

を見ると、なぜか頭の中で

「щ」→「szcz」

と変換されてしまう。

何故か濁音が消える単語

Swój (スフィ)
自分の

Staw (スタフ)

Znów (ズヌフ)
再び

Grób (グルプ)

一般人なら「Swój(自分の)」のポーランド単語を絶対に「スィ」と発音するだろう。

実際は 「スィ」の発音になる。
「ヴ」「フ」に変わっているね。(濁音が消えている)

 

ポーランド語文法上では、「有声(w)」→「無声(f)」の変化が起こっている。
この現象を「無声化」と呼ぶ。

その「無声化」が起こる条件は3つあって・・・(略

 

ほら~、
ポーランド語の発音をガチで説明しようとすると
難しい用語だらけになるでしょ?

 

だから、本記事ではポーランド語発音の詳細まで説明しない。

詳しく知りたい兄貴は
やっぱりポーランド語を勉強して♡

ポーランド語学習者あるある②

Staw (スタフ)

の単語が文章に出てきた場合、

「スタフ」か?「スタヴ」か?

で迷ってしまう。
(Stawの次に来た単語の語頭によって発音が変わる為)

一般人なら頭が痛くなるような単語

さぁ、ここから本気の本気モードと行きますか。

Błyszczeć (ブウィシシエチ)
輝く

Brzoskwinia (ブジョスクフィニヤ)

Chrześcijaństwo (フシェシツィヤィンストフォ)
キリスト教の

Gwóźdź (グヴシチ)

Kręgosłup (クレンゴスゥプ)
背骨

Łódź (ウチ)
小舟、ボート

Mężczyzna (メンシシィズナ)
男性

Mózg (ムスク)

Niebezpieczny (ニェベスピェチュニィ)
危険な

Ostrzeżenie (オストシェジェニェ)
警告

Pchła (プフワ)
ノミ(蚤)

Płaszczyzna (プワシシィズナ)
平面

Popiół (ポピュゥ)

Przejeżdżać (プシェイェジジャチ)
車で通りすぎる

Przyjeżdżać (プシィイェジジャチ)
乗って到着する

Przeszłość (プシェシュゥオシチ)
過去

Przyszłość (プシィシュゥオシチ)
未来

Rdzeń (ルジェィン)

Sposób (スポスプ)
方法

Spóźniać się (スプジニャチ シェン)
遅れる

Sprawiedliwość (スプラヴィエドリヴォシチ)
正義

Statystyczny (スタティスティチニィ)
統計的な

Tchórzliwy (トフジュリヴィ)
臆病(おくびょう)な

Utrzymywać (ウトシィミィヴァチ)
扶養する

Właściciel (ヴワシツィツェル)
所有者

Pragnienie (プラグニェニェ)
のどの渇き

Wówczas (ヴフチャス)
それから

Wykorzystywać (ヴィコジィスティヴァチ)
使う

Zabezpieczenie (ザベスピェチェニェ)
警備

Zastrzyk (ザストシィク)
注射

Źródło (ジルドウォ)

 

いやー、
ポーランド語単語をカタカナ読みで書くのは難しいわ~

(と言うか、完璧なカタカナ表記なんて無理!)

ポーランド語学習者あるある③

Mózg (ムスク)

とか

Gwóźdź (グヴシチ)

 

のように、最後が子音2個以上で終わる単語の場合、
うっかり「無声化」するのを忘れてそのまま読んでしまう。

 

Mózg (ムスク)「ムズグって読んだり、
Gwóźdź (グヴシチ)「グヴジヂって読んでしまったり・・・

ポーランド語学習者あるある④

Przejeżdżać (プシェイェジジャチ)

Przyjeżdżać (プシィイェジジャチ)
のスペルがあまりにも似すぎて、どっちなのか混乱する。

 

Przeszłość (プシェシュゥオシチ)

Przyszłość (プシィシュゥオシチ)
も同様

まとめ

アナタはポーランド語に興味を持ちましたか?

ここまで読んだ兄貴は、
ポーランド語発音だけでもかなり難しい事が分かったと思う。

そして、ポーランド語を勉強するやる気も無くなっただろう。

 

だがそれがいい
だが、それでいいのである。

英語以外の言語にも目を向けよう!

一般人がイメージする外国語と言えば「英語」しか無い。
その他の言語には目を向けようとしない。

仮に目を向けたとしても、
ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語のようなメジャーに限られる。

 

一方、マイナーなポーランド語に目を向ける一般人はまずいないだろう。
(まず「ポーランド語」の存在すら知られていない)

だけど、ここまで読んだ兄貴はポーランド語についてほんの少しでも分かったと思う。

 

ポーランド語は英語と全く同じアルファベットを使う。

だから簡単な言語、ではない!

 

発音方法が全然違う文字があるし、
ポーランド語単語の意味が全然分からない・・・

 

英語「以外」の言語を学ぶと、そういう「未知の世界」をたくさん知ることができるよ。

私はポーランド語を学んだ事を後悔していない

私はマイナーなポーランド語を学んで一年以上になる。
(かじった期間も含めると4年位)

しかし、社会で役に立ったことは一度も無い。

 

だけど、自分の言語に対する世界観を広げる事はできた。
つまり、「自分に対して」は役に立っているんだよね。

 

英語「以外」の言語の「未知の世界」を知るのって、
やっぱり面白いなーと思います。

【関連】ポーランド語以外の言語も学んで、どうぞ

色々な言語で翻訳された「こころぴょんぴょん」を解読してみた