聖書ヘブライ語で良く出てくるיהוה(YHWH)の読み方を詳しく説明してみた

聖書ヘブライ語では、ユダヤ教の「唯一神」を意味するיהוה(YHWH)が頻繁に出てくる。

ヘブライ文字として見ると「YHWH」だけど、「’aDoNaY・アドナイ」と読む。




前回までの記事

「文字」の読み方

現代+古典ヘブライ語の文字の読み方を全部紹介した(と思う)

古典ヘブライ語の強ダゲシュの読み方~י(Y)

タアメー・ハミクラー

聖書ヘブライ語では、タアメー・ハミクラーと呼ぶ独特の符号がある。
概要は以下。

古典ヘブライ語に出てくるタアメー・ハミクラーの紹介

יהוה(YHWH)って何?

ユダヤ教における唯一神

単なるではない!

 

ユダヤ教の人が「我らの神」と言った場合、
יהוה(YHWH)という名の唯一神を指す。

 

ちなみに唯一神「ゆいいつしん」と読む

 

ポケモンのエンティの事ではない!

唯一神 – ピクシブ百科事典

他の宗教でも唯一神は居るよ

有名なのは、イスラム教「アッラー」

 

「アッラー」をアラビア語で書くと、以下になる。
الله(aLLa-Hu)

唯一神が居ない宗教もある

日本の宗教と言えば、仏教

仏教には唯一神が存在しないらしい。

 

なお、仏教で有名な「ブッダ」は唯一神ではない!

はぇ~勉強になるなぁ~(by ヘブライ語学習者)

יהוה(YHWH)の表記上の読み方

母音記号を付けた場合

יהוה(YHWH)に母音記号を付けると以下になる。
יַהְוֶה(YaHVe・ヤフヴェ)=唯一神

 

ただし、3文字目の子音ו(V)は、「W(ワ)」と見なすこともある。

日本の場合はוを「W(ワ)」と見なすことが多い。

聖書ヘブライ語で出てくるיהוה(YHWH)の母音記号

聖書の場合、יהוה(YHWH)の母音記号は以下のケースが多い
יְהוָה(YeHoVa・イェホヴァ)=唯一神

 

3文字目に、母音記号「オ」を付け足すこともある。
יְהוָֹה(YeHoVa・イェホヴァ)

 

聖書にあるיהוה(YHWH)の母音記号の付け方は色々あるんだなー
って思ってもらえればOK

日本の場合は「ヤハウェ」が一般的

日本のカタカナ読みだと「ヤハウェ」で表記されることが多い。

 

★ニコニコ大百科の場合
Y・H・V・H・とは (ヤハウェとは) [単語記事]

★ウィキペディアの場合
ヤハウェ Wikipedia

他の表記方法もある

以下の読み方もある。


・イェホヴァ
・エホバ


 

上記は、日本の文語訳聖書で使われるיהוה(YHWH)の表記方法らしい。

 

「イェホヴァ」「エホバ」のカタカナ読みからも分かる通り、
יַהְוֶה(YaHVe・ヤフヴェ)=唯一神

の3文字目の子音ו「V」と見なしている。

יהוה(YHWH)を発音する時は「アドナイ」

「ヤハウェ」と発音してはいけない(戒め

 

יהוה(YHWH)は、文字通りだと「ヤハウェ」

 

・・・なのだが、יהוה(YHWH)は「ヤハウェ」とは読まない!
「ヤハヴェ」「イェホヴァ」「エホバ」とも読まない!

 

יהוה(YHWH)は「アドナイ」と読みます!(そこ重要)
יהוה(YHWH)は「ヤハウェ」ではなく、「アドナイ」と読む!

大事な事なので、2回言いました。

「アドナイ」の正確な発音

以下の記事でも、「アドナイ」の発音についてちょこっとだけ触れている。

ヘブライ語の語学書に書かれている易しい例文を文法的に説明してみた

 

「アドナイ」は、「わが主」の意味。

אֲדֹנָי(‘aDoNaY・アドナイ)=私の主人

יהוה(YHWH)は紛らわしいけど

聖書ヘブライ語でיהוה(YHWH)の単語が出てきたら
אֲדֹנָי(‘aDoNaY)
と頭の中で切り替えて「アドナイ」と発音しましょう

 

日本語で例えると、「英雄」の漢字を「ヒーロー」と発音するようなもの。




なぜיהוה(YHWH)を「アドナイ」と読むの?

日本の古事記と同じレベルの話

古事記には


アイサツは絶対の礼儀だ


と書かれているらしい。

 

だから、日本人は「あいさつ」をする。
それだけの事。

古事記にもそう書かれている – ピクシブ百科事典

 

同様に、ユダヤ教の聖書には


יהוה(YHWH)を文字通りに読んだらアカン!


と書かれている。

 

だから、ユダヤ人はיהוה(YHWH)を文字通りに「ヤハウェ」と読まない。

それだけの事。

聖書にもそう書かれている

「聖書」は、正確に言うと「モーセの十戒」
「十戒」「じっかい」と読む。

モーセの十戒 Wikipedia

 

「モーセの十戒」は、ユダヤ教徒が守るべき項目が10個書かれている。

その中の1つが以下。


יהוה(YHWH)の名をみだりに唱えるのはイカんでしょ


 

「モーセの十戒」にそう書いてあるから、
יהוה(YHWH)を「ヤハウェ」と発音するのはダブーになってしまった。

十戒(じっかい)のちからってすげー!

 

なお、イスラム教の唯一神であるアッラーは、普通に「アッラー」と発音する。

どうしてこうなった。

「唯一神」を「わが主」に置き換えた

יהוה(YHWH)を「ヤハウェ」と発音するのは禁止!

 

じゃあ、聖書にיהוה(YHWH)が出てきたらどうやって発音すればいいの?

ってなるよね。

 

聖書ヘブライ語が読める偉い人は、こう考えた。


「唯一神」であるיהוה(YHWH)は「わが主」と言い換える表現が多い。

じゃあ、יהוה(YHWH)を「わが主」と意味する単語

אֲדֹנָי(‘aDoNaY・アドナイ)=私の主人

 

に置き換えて発音しちゃってもיהוה(YHWH)は怒らないよね?

という訳で、יהוה(YHWH)は「アドナイ」と発音することにするよ!


・・・というのが、私の想像。

יהוה(YHWH)の略称

とりあえず、2つだけ覚えよう(提案)

以下2つの単語は、どちらもיהוה(YHWH)の短縮形


ה׳→「アドナイ」と読む

יָהּ→「ヤ」と読む


ה׳

現代ヘブライ語で出てくる
ה׳

は、יהוה(YHWH)の略称

 

ה׳が出てきた場合は「アドナイ」と発音する。

ちなみにהの後に付いている׳略称を示すマーク

יָהּ

これも、יהוה(YHWH)の略称

יָהּの場合は、文字通りに「Ya(ヤ)」と発音する。

 

例を以下に挙げる。

הַלְּלוּ יָהּ(HaLLeLu Ya・ハッレル )
「あなたたちは、唯一神(YHWH)をほめたたえよ!」という意味

 

現代ヘブライ語だと、宗教的なイベントで使われるフレーズ。

יהוה(YHWH)に前置詞וְ(Ve)が付いた場合の読み方

前置詞וְ(Ve)=「そして」

英語だと「and」に相当する。

 

ヘブライ語の場合、名詞の前に前置詞がくっつく。

 

例えばGod(神)の前に、前置詞andをくっつけて

 

andGod (そして神は~)

の文を作るイメージ

וַיהוָה=「ヴァドナイ」

יהוה(YHWH)の前に、前置詞וְ(Ve)をくっつけると

 

וַיהוָה(VaDoNaY・ヴァドナイ)=そして唯一神は

になる。

 

なんでוְ(Ve)がוַ(Va)に変わるの??
については、本記事では解説しない。

 

発音しやすくするために,母音e→aの変化が起こっている
とイメージして♡

 

で、初見でוַיהוָהの単語を見たら
多分「VaYHVa(ヴァイフヴァ)」って読んでしまう人が多いと思う。

ソースは俺

אֲדֹנָי(アドナイ)を思い出して!

וַיהוָה(VaDoNaY・ヴァドナイ)

を、発音上のスペルに直すと以下になる。

 

וַ־אֲדֹנָי(Va-‘aDoNaY・ヴァ:アドナイ)

 

1文字目וַ(Va)と2文字目אֲ(‘a)が母音「ア」で連続するので、発音しにくい!

なので2文字目の母音を消してしまおう(提案

 

וַ־אדֹנָי(Va-DoNaY・ヴァ:ドナイ)
2文字目のאは,母音が無いよ!

 

Va-DoNaY(ヴァ:ドナイ)なので、
וַיהוָה
VaDoNaY(ヴァドナイ)読む

יהוה(YHWH)の前にくっついた文字に気を付ける

先ほど紹介した
וַיהוָה(VaDoNaY・ヴァドナイ)

は、יהוה(YHWH)の前に前置詞וְ(Ve)が付いている。

 

発音は「ヴァ・アドナイ」ではなく「ヴァドナイ」

 

このように、יהוה(YHWH)の前にヘブライ文字がくっつくと発音がややこしくなる。

 

ヘブライ語の発音を覚える段階では、וַיהוָהの読み方は忘れてOK!

だけど、こういう複雑な発音ルールがあるんだなー
っていうイメージだけは覚えて欲しい

結局は、繰り返しCDを聞いて覚えるしかない

ヘブライ語講座~?

気が向いたら、追加する予定
(追加するとは言ってない)