ウェールズ語学習者が毎日唱えているお経の内容

外国語学習はお経を唱える行為に似ている

ウェールズ語の変化表を覚えるために、
私が毎日唱えている内容を紹介する。




そもそもウェールズ語って何

3行でまとめると?

・イギリスで使われている

・英語とはかなり違う文法や語彙が見られる

・ウェールズ語ー日本語辞書が無いマイナー言語

心ぴょんぴょんして、どうぞ

「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」のウェールズ語訳を修正してみた

私が毎日唱えているお経の内容

「~である」の意味を持つ動詞の変化表

ウェールズ語では「~である」を意味する動詞が良く出てくる。
(英語でいうbe動詞)

しかも、変化形がものすごく多い!

なので、よく出てくる変化形だけ取り上げて
毎日唱えている。

上段・・・現在形、過去形

中段・・・未来形、仮定形

下段・・・命令形

よく出てて来る動詞の変化表

よく出てくる動詞ほど、不規則な変化をするのが言語のお約束。

そういう不規則な変化を覚えるために表を作った。

これは過去形・未来形だけ取り上げている。

上段・・・「~する」を意味する動詞

下段・・・「取る」を意味する動詞

 

上段・・・「来る」を意味する動詞

下段・・・「行く」を意味する動詞

前置詞の変化形

ウェールズ語の場合、前置詞も変化する。

だから、前置詞ごとに変化形を覚える必要がある。

上段・・・否定、~へ、~の上に

下段・・・~から、~へ、~時(じ)に

 

上段・・・~によって、~の下に、~を超えて

下段・・・~のそばに

 

なお、右下は動詞の命令形。
命令形も不規則変化するパターンがあるから嫌になる・・・

一般動詞の変化表と否定方法

ウェールズ語の場合、動詞の使い方によって否定する単語も変わる。

その否定する方法を覚えるために、例文を書いた。

上段・・・一般動詞「~が好きだ」「会う」「買う」

中段・・・動詞の目的語が「定」の場合は「mo(モ)」で否定する
(通常は「ddim(ズィム)」を使う)

下段・・・動詞の目的語が人称代名詞の場合は「mo(モ)」が変化する

 

ウェールズ語学習者以外の人(つまり、ほとんどの読者)にとっては
何の事かさっぱり分からないだろう。

その「さっぱり分からない」内容を理解して覚えるために
毎日最低でも一回以上は唱えている。




所有代名詞に合わせた音変化

ウェールズ語の特徴として「音変化」がある。

ウェールズ語の場合、「音変化」を大きく分けると3通りある。


・軟音化(なんおんか)
・鼻音化(びおんか)
・帯気音化(たいきおんか)


 

言語学の知識が無い人は、何の音が変わっているのかさっぱり分からないだろう。

そういう「さっぱり分からない」音変化を覚えるために、
毎日最低でも一回以上は唱えている。

所有代名詞を使った表現

ウェールズ語の場合、所有代名詞を使った文法が英語よりも幅広い(と思う)

ここでは、以下を覚えるぞ!
っていう内容です。


・所有代名詞の短縮形
・目的語が人称代名詞の場合


 

上段・・・所有代名詞の短縮形

下段・・・「私を愛する」「私を見る」の表現方法

前置詞「yn」とthat節

「yn(アン)」は「~の中に」を意味する前置詞。
英語だと「in」に相当する。

ウェールズ語の場合「yn」の後に来た単語によって
まぁ、その・・・単語の形がコロっと変わってしまう。

それが上段の内容

次に下段は・・・
英語で言う「that節」をウェールズ語で作る方法

要するに、2つの文をつなげる方法ね。

 

ウェールズ語の場合、後につながる文の主語が人称代名詞の場合、

「所有代名詞」+「be動詞」+「人称代名詞」

の単語を間に挟んで、2つの文をつなげる。

英語の場合は「that」だけで済む部分を
わざわざ長く書くのがウェールズ語。

 

・・・これもほとんどの読者はさっぱり分からないだろう。

でも大丈夫!
ウェールズ語学習者を初めて8か月経った私でもあまり理解していないぞ!

私はウェールズ語で文をつなげる文法を理解する為に、
毎日お経を唱えている。

受け身の現在形

腐女子が大好きなBLではない

「花子は太郎を殴る」

を受け身にすると

「太郎は花子によって殴られる」

になる。
学生時代に、英語の授業でこんな練習問題をさせられた人が多いと思う。

 

もちろん、ウェールズ語でも「受け身」はあるヨ

以下は時制が「現在形」の場合の話。

ウェールズ語で「受け身」の文を作る場合、
主語の「人称」に応じて単語を使い分ける必要がある。

 

上記の一番上の例文は「私は捕まえられる」の意味。

「捕まえられる」の部分だけをウェールズ語風に書くと


「取る」「私の」「捕まえる」「私」


の語順になる。

・・・これも、ほとんどの人は理解できないだろう。

なんで、英語みたいに「be動詞」+「過去分詞」で済ませないの?
なんで「私」が2つも出てくるの??

っていうツッコミが出てきそう。

 

大丈夫、大丈夫。

ウェールズ語学習者の私でも「受け身」はさすがに理解に苦しむ・・・

なので、「受け身」を理解する為に毎日お経を唱えている。

受け身の「完了体」とか「過去形」

上段が「完了体」

下段が「完了体」+「過去形」

ウェールズ語は幸いにも「能格」が無い。

※能格・・・語学マニアの間で恐れている文法

なので、時制や相(アスペクト)が変わっても
主語が目的語の形になったりとかいう現象は起こらない。

単に動詞の部分の時制や相を変えるだけでOK

 

・・・とは言え、理解して覚えるのはキツイ。

なので、覚えるために毎日お経を唱えている。

まとめ

外国語はお経を唱えて覚えるモノ

私が毎日唱えているお経(ウェールズ語版)の内容が
いかに難解なのかお分かりいただけたと思う。

ウェールズ語は難しいぞ!とアピールしたいわけではない。
難解な内容は英語にもあるし、ほかの言語でも同じ。

その難解な内容は、一回読んだだけでは理解して覚えられない。
しかも、量も多くて覚えきれない。

ではどうすればいいのか?

 

色々な方法があるけど、結局は「繰り返し」に尽きる。

同じ変化表や例文を何回も繰り返してブツブツ言う行為は
まるでお経を唱えているような感じ。

お経を悟った先の喜び

私は今まで何十回、何百回もお経を唱えてきた。

なぜこんなにブツブツ言う地味な行為を繰り返せるのか?

その理由は単純。

ウェールズ語を理解したい!

たったそれだけの理由で、難解なお経を唱えている。

 

「お経の内容」=「複雑な文法」
を理解して覚えれば、読める範囲がグッと広がる事を私は知っている。

それが私の人生における大きな喜び。

外国語が理解できる喜び、楽しみを得るために
私は今日もウェールズ語文法をお経のように唱えている。