ウェールズ語を一年間勉強し続けた1つの理由

同じ言語を1年以上続けて学んだのは英語・中国語以来である。

なぜウェールズ語というマイナー言語を一年以上も勉強し続けたのか?
を述べたいと思う。




そもそもウェールズ語って何?

概要

以下を読んで、どうぞ。

「こころぴょんぴょん」のウェールズ語訳を分析してみた

マイナー言語を紹介する時は、「心ぴょんぴょん」が便利

ウェールズ語はマイナー言語

そのせいで、ネットでは「私はウェールズ語を学んでるよ~」的なブログが全くない。
私以外だと、サイトが1つしかない。

ウェールズ語はおもしろい

 

・・・と思ったら、2020年9月15日にウェールズ語講座があるらしい。

ウェールズ語入門 プレレッスン

果たして、この講座を受ける人が全国にどれくらいいるのだろうか?

私のウェールズ語学習歴

一年前と今の私を比較

一年前と今の私が使っているウェールズ語学習ノートを以下に示す。

一年前の私「これが一年後の自分なの!???」

私が使ったノートの山

過去の私が使っていたノートを積み重ねると以下になる。

他にも、今勉強中で使っているノートが5冊くらい散らばっている。

一年前の私

一年前はポーランド語を勉強していた。

「こころぴょんぴょん」のポーランド語訳を分析してみた

ポーランド語学習を初めて10か月経った頃。
そろそろポーランド語にも飽きてきた。

他になんか言語を学んでみたいなぁ~
と思っていた。
要するに浮気

 

なぜか古典ギリシャ語を改めて勉強したい!
と思ったので「古典ギリシア語のしくみ」を読んでみた。

だけど、あまり熱中できなかった。

 

他に目を付けた言語が「ウェールズ語」
文字は英語と同じabcを使っているけど、なんとなくカッコいいスペルだな~

って思ったので、大きな本屋さんに行ってウェールズ語の語学書を買った。

ウエールズ語の基本 | 永田 喜文, 小池 剛史

 

語学書の最初の所をノートに書き写した。

ノートの左上に「Cymraeg 2019/9/7」とメモしている。
ちょうど一年前なんだな~と懐かしく思った。

Cymraeg(カムラエグ)=ウェールズ語

 

最初の頃は、発音ルールを覚えるだけで精いっぱいだった。

 

とりあえず100回読んだ。

一か月経った頃

ここら辺になると、簡単な文の作り方を学ぶようになる。

一般人から見たら、何をやっているのか分かんなくなる辺り。

 

そして、ノートも二冊目になった。

相変わらず、学ぶ事を6ページだけ書いて
100回読む学習を続けている。

語学を長く続けるために私が気を付けているたった3つの事

2か月経った頃

2019/10/17で、私のウェールズ語レベルが14になったらしい。

上記はウェールズ語の音変化を学ぶ内容。

 

2019/11/15でレベル22になったらしい。
成長が速すぎィ!

上記もウェールズ語の音変化を学ぶ内容。
こいつ、いっつも音変化してんな。

 

ノートの最後に、ウェールズ語の音変化をまとめている。
毎日一回以上読んでいた。




四か月経った頃

ちょうど2020年のお正月を迎えた頃。

この時は、時刻の表現方法を学んでいた。

当時は「何の役に立つのかな?」と良く分からなかったけど
とりあえず100回読んだ。(覚えたとは言ってない)

 

レッスン15に入った頃。

私が使っていた入門書は、全部で20課まであった。
つまり四分の三まで進んだレベル。

大抵の人は、ここまで進む前に挫折していると思う。

そう考えると、遠くまで来たんだな~
と思う。

 

ここらへんになると、会話文が意味不明の文字の羅列に見えるだろう。
だけど、今の私ならスラスラ読めてしまう。
不思議だな~

半年経った頃

2020/3/1でレベル45まで上がった。

上記は、「人称代名詞の短縮形」という内容。

これは他のヨーロッパ言語でもあるから・・・(震え声

 

19課に入った頃。

なんか未知の単語だらけで難しそうに見えるが、
内容は大したことない。

 

2020/4/19でレベル55になった。

一番最後の20課の最後にある練習問題の内容

動詞「gwneud」(グゥネイド・~する)を使って
「私は~しましたぞ!」という過去の表現を表す内容。

八か月経った頃

2020/5/11でレベル61になった。

ウェールズ語入門書をもう一度最初から学習しているところ。
つまり二週目になる。

 

2020/5/28でレベル64になる

二週目なので、入門書に出てくる単語はほぼ全部覚えている状態。
なので、単語の意味の書き込みがほとんどない。

それでもスラスラ読めてしまうから不思議。

一年経った私

そして、現在の私が使っているウェールズ語学習ノートが以下。

単語の意味どころが、注釈などの書き込みが全然無い。
ウェールズ語の音変化を示す書き込みはあるけど。

 

今使っている語学書が以下

 

語学書の内容はこんな感じ。

英語でウェールズ語を学ぶ内容

とりあえず英語版の本を見せると秀才に見える

マイナー言語を一年間勉強できた理由

私の語学は挫折だらけ

英語以外の色々な言語を学ぶようになって10年になる。

 

今、振り返ってみると・・・

同じ言語を1年以上学び続けた経験がある言語って
英語と中国語、ウェールズ語くらいなんだよなぁ。

私は今までに韓国語とかアラビア語、古典ギリシャ語、ラテン語とかロシア語等、20~30個くらいの言語を学んだ。

何度も挫折を繰り返した言語こそ、アナタにふさわしい言語です!

だけど、ほとんどは一週間以内に勉強を止めている。

一か月も続ければいい方。
2~3か月単位で続いた言語は一割未満。

半年以上続いた言語って韓国語とポーランド語くらいじゃないかな?

 

要するに「面白いから!」だけでは語学は続かないの!
・・・っていう事に薄々気づいてきた。

それでもウェールズ語を一年間続けた理由

結論から言うと、
ウェールズ語を学ぶ目的を「言語をしっかり理解する為」のみに絞ったからだと思う。

単に「言語を理解する」のが目的であれば
言語学を学んだり、20~30個くらいの外国語をつまみ食いする方が早い。

 

私は20~30個くらいの言語に挫折した経験がある。
その結果、分かった事は以下。


・20や30もの言語をしっかり身につけるには時間が足りなすぎる

・それどころが1つの言語をマスターするには時間が足りなすぎる

・しっかり身につける言語を絞る

・しっかり身につける言語の選択は慎重に

・どの程度「しっかり身につける」かを決めておく


要するに、単に「面白そう!」という理由だけで始めた外国語は長続きしないって事。

 

そういう失敗経験がある私は、新しい外国語に興味を持ってもすぐ飛びつかなくなった。
新たな言語を始める前によく考えるようになった。

ウェールズ語を始める前に考えた事

一年前、私がウェールズ語を学び始める時に諦めたことが以下。


・ウェールズ語で社会の成功人になる!
→諦める

・ウェールズ旅行の為!
→諦める

・ウェールズ人と話す為!
→諦める

・ウェールズの文化を理解する為!
→諦める

・ウェールズ語で書かれた原書を読む!
→諦める

・言語をしっかり理解する為!
→これだけに絞る!


 

ウェールズ語を身に着けて「アレもコレもしたい!」
と欲張らない。

私はウェールズ語を学ぶけど、旅行とか文化の理解、原書の解読は諦める。

「言語をしっかり理解する為!」
つまり、言語学の為にウェールズ語を学ぶ。

 

ウェールズ語を学んだ結果、ウェールズ語で書かれた書物が読めるようになったのは、あくまでも副産物。
「ウェールズ語で書かれた書物を読む」を目的にしない。

私が絞った目的は「言語をしっかり理解する為!」だからね。

目的を絞り込んだ結果

ウェールズ語を一年間学び続けると、
言語の事を「少しだけ」深く理解できるようになったと思う。

当然、ウェールズ語だけでは言語の全てを理解できない。
ウェールズ語には無い特徴を持つ言語の事は全く分からない。

あくまでも「ウェールズ語のような特徴を持つ言語の範囲」での理解が深まっただけ。

 

私が考えるウェールズ語の特徴を3行でまとめると以下になる。


・語頭の音変化
・VSO語順
・人称代名詞が目的語になったときの扱い


 

当然、他にもウェールズ語らしい特徴はたくさんある。
それらの特徴は、言語学的な解説を読めば分かる。

だけど、それはあくまでもウェールズ語の表面的な事だけ。
中身までは理解できない。

だから、実際にウェールズ語を学んで中身を理解しようとした。
ウェールズ語を学べば学ぶほど、中身が分かってくる。

 

例えば、未知の長い単語を見ただけで、
どんな風に分解できるのか?を類推できるようになる。

こういう風に、自分で考えて
「分かった!そういう事だったのか!」

となるのが楽しい。

 

ウェールズ語を学ぶ目的を絞って特化させたおかげで、
「いつまでたってもウェールズ語が読めない・・・」
のような理由で挫けそうになる機会が減った。

「ウェールズ語で書かれた書物を読む」が目的ではないからね!
まぁ、ウェールズ語の書物を読めた方が嬉しいんだけど

まとめ

3行で

・「面白いから!」だけでは語学は続かない

・外国語を学ぶ目的を絞る

・絞った目的を達成できた喜びを味わう

あなたが外国語を学ぶ目的は何ですか?

自分が外国語を学んでいる目的をハッキリ説明できる人は少ないと思う。

そう言う昔の私だって「カッコいいから!」「楽しいから!」
という小学生並みの理由で外国語を学んでいた。

語学マニアなら、誰もが通る道だと思う。
そうやって何度も挫折を繰り返すと外国語学習の事が分かってくる。

すると、新たな言語を学び始める前に慎重になるハズ。

色々悩んで目的をハッキリ決めた後で、
学び始めた外国語は長続きしやすいんじゃないかな?
(適当)

だからと言って長続きすれば偉いわけじゃない

「あきらめない」が素晴らしい事だと扱われる日本社会。
長く語学を続けている人は「すごい!」と思われているようだが・・・

外国語学習を一年続けても、別に偉くありません!

 

外国語を学ぶ目的によっては「時間の無駄」になる可能もある。
それだとソシャゲと変わらないですねぇ~

外国語を学ぶ事によって、ある目的が達成できた!
他に外国語を使う機会が無い!

のであれば、外国語を止めて他の事に時間を使うべき。

 

「外国語を一年以上勉強し続ける!」
自体が目的で語学をする人が出てこない事を祈る。