「こころぴょんぴょん」の古典ギリシャ語訳を分析してみた

ニコニコ大百科にある「こころぴょんぴょん」の記事を見ると世界中の全言語に翻訳されている。

死語の中ではラテン語の次に有名な古典ギリシャ語にも訳されている。

その古典ギリシャ語はどうやって翻訳したのかを分析してみた。




「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」とは?

色々な言語で翻訳された「こころぴょんぴょん」を解読してみた

そもそも古典ギリシャ語って何?

簡単に言うと、今から2000年くらい前にギリシャで使われた言語。

古典ギリシャ語は,今のギリシャ語よりも文法がかなり複雑

現在使われている英語やヨーロッパ言語の多くは古典ギリシャ語が元になっているんだよ!

なお、古典ギリシャ語現代ギリシャ語と全く別の言語です!

「こころぴょんぴょん」の現代ギリシャ語を分析してみた

「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」の古典ギリシャ語訳


ἆ^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
ア~ エメー プシューケー スロースケイ~


古典ギリシャ語の発音方法

文字が難しそうに見えるかもしれない。

だけど、実は文字に対応する発音が決まっているよ!

文字の上に付いている記号は無視しよう!

古典ギリシャ語の語学書の最初には、ほぼ必ずギリシャ文字の上に付いている発音記号の説明がある。

だけど、その説明量が多い上に難解。

そんな発音記号を簡単にまとめると・・・

・注意するのは「h(ハ行)」の音を作る記号だけ
・それ以外は無視しても大差ない

ぶっちゃけ言えば、発音記号を無視しても古典ギリシャ語の発音はできる。

こころぴょんぴょんの古典ギリシャ語訳では、「h(ハ行)」に変わる発音記号が無い。

よって、発音記号は完全に無視できる。

発音するときは、発音記号を抜いたギリシャ文字として読めばいい


α^~εμη ψυχη θρωσκει^~


発音記号の読み方を知りたければ、是非とも古典ギリシャ語を学ぼう!
(提案)

母音の発音方法

こころぴょんぴょんでつかわれているギリシャ文字の発音方法を紹介する。

物理や数学で出てくるギリシャ文字を思い出してほしい。

まずは母音から!

古典ギリシャ語では「ウ」の音を表す文字が無い。

「ウ」を表したければ「ου」と書く必要がある。

子音の発音方法

ちなみに現在ギリシャ語の発音と異なるので注意してね!



古典ギリシャ語を分析するとこうなる

「ἆ」=「アハ~」


^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
~ エメー プシューケー スロースケイ~


「ἆ」は感嘆詞。

英語だと「ah!」の意味になる。

「ἐμή」=「私の」


ἆ^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
ハ~ エメー プシューケー スロースケイ~


「ἐμή」「私の」の意味がある。

後ろの「ψυχή(魂)」が「私のモノ」という意味になる。

「ψυχή(魂)」女性名詞なので、

ἐμός(エモス)→ἐμή(エメー)

に変わっているよ。


古典ギリシャ語 ἐμός

「ψυχή」=「魂」


ἆ^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
ア~ エメー プシューケー スロースケイ~


「ψῡχή」「魂」という意味の名詞。

正確には女性名詞・単数・主格

古典ギリシャ語 ψῡχή

日本語の「心」を古典ギリシャ語では「魂」として訳している。

「θρώσκει」=「ジャンプする」


ἆ^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
ア~ エメー プシューケー スロースケイ


「θρώσκει」「ジャンプする」と言う意味の動詞。

正確には現在形・三人称・単数です。

古典ギリシャ語訳のまとめ


ἆ^~ἐμή ψυχή θρώσκει^~
ア~ エメー プシューケー スロースケイ~


を日本語に直訳すると


アハ~ 私の魂がジャンプしている


古典ギリシャ語だと、「魂(プシュケー)」がぴょんぴょんしている。

(※現代ギリシャ語はκαρδιά[心]で訳している)

古代ギリシアの哲学では「プシュケー」という言葉がよく出てくる。

それに合わせて古典ギリシャ語へ訳されていることが分かる。