複数の外国語ができる人は、ある外国語から別の外国語へ翻訳する事ができる。
本記事ではロシア語から中国語へ翻訳した場合、どうなるのか?
を紹介する。
そもそもロシア語と中国語ってどんな言語なの?
心ぴょんぴょんして、どうぞ。
ロシア語
中国語
翻訳元となるロシア語の教科書
私は今、ロシア語「も」勉強している。
その時に使っている本が以下。
ロシア語例文を見ると、
「なんだか中国語に訳できそうだな~」
と思ったので、中国語に翻訳してみた。
後悔はしていない。
教科書のロシア語を中国語に訳するとこうなる
凡例
ページ:322 ←ロシア語教科書のページ
Что мне делать ←ロシア語
我该怎么办 ←中国語
Wǒ gāi zěnme bàn ←中国語の読み方(ピンイン読み)
私はどうしたらいいのだろうか。←日本語訳
なお、ロシア語と中国語のカタカナ読みは付けていない。
ハートで読んで♡
不定形文
ロシア語の場合,
「疑問詞」+「動詞の元の形」
で「~すべきだ」を表せる。
ページ:322
Что мне делать
我该怎么办
Wǒ gāi zěnme bàn
私はどうしたらいいのだろうか。
「疑問詞」=「Что(何)」
「動詞の元の形」=「делать(~する)」
ちなみに、残った「мне(私に)」は「Я(私)」から変化した形だよ~
これを中国語に翻訳すると、ほぼ決まり文句になる。
ロシア語では「мне(私に)」になっているが・・・
中国語では素直に「私が」として訳する。
「私に(мне)」=我(wǒ)
「~すべきだ」=该(gāi)
「何を(Что)」=怎么(zěnme)
「~する(делать)」=办(bàn)
合わせて「我该怎么办(Wǒ gāi zěnme bàn)」になる。
ちなみに「怎么(zěnme)」は本来、「どのように」の意味になる。
「何」を中国語で言うなら「什么(shénme)」だよ~
でも「什么办(shénme bàn)」とは言わない。
「怎么办(zěnme bàn)」の方が自然らしい。
否定代名詞Никто
ページ:344
Никто не знает
谁都不知道
Shéi dōu bù zhīdào
誰も知りません
Никтоは「Ни(否定)」+「кто(誰)」に分解できる。
Никтоで「誰も~無い」という意味になる。
неは英語の「not」
знаетは「彼は知る」
このロシア語を中国語に訳する場合・・・
「Никто(誰も~無い)」は「谁(Shéi)」+「都(dōu)」と考える。
「谁(Shéi)」は日本語でも「誰」を意味する。
一方、「都(dōu)」は「みやこ」の意味ではない!
「都(dōu)」=「全て」の意味になる。
どうも中国語で否定文を作る場合、よく「都(dōu)」が使われる。
あとはロシア語と同じ考え方で中国語を作れる。
не(不) + знает(知道)
所有代名詞の単数・与格
ロシア語の例文で「与格(~に)」と「対格(~を)」が同時に出てくる場合、
中国語の「”把(bǎ)”構文」が使える。
ページ:254
Мы подарили цветы нашей бабушке
我们把花送到了我们的奶奶的
Wǒmen bǎ huā sòng dào le wǒmen de nǎinai de
私たちはおばあちゃんに花を送りました。
まず、ロシア語を見る。
「与格(~に)」は「нашей бабушке(わたしたちのおばあちゃんに)」
「対格(~を)」は「цветы(複数の花を)」
それを「Мы подарили(私たちは送った)」という文になっている。
ちなみに「подарили(送った)」の「時制」は「過去形」です。
また、「体(=アスペクト)」は「完了体」
これを中国語に訳すると・・・
「与格(~に)」に相当するのが「我们的奶奶(わたしたちのおばあちゃん)」
ただし、中国語には「与格(~に)」が無い。
その代わりに語順で(~に)の意味を添える必要がある。
名詞の前に给(gěi)を付ければ(~に)の意味になるんだけど・・・
私の場合は「送到(sòng dào)=(~へ送る)」で表現した。
一方、「対格(~に)」に相当するのが「把花(bǎ huā)」
これを中国語文法では「”把(bǎ)”構文」と呼ぶ。
把(bǎ)=「~を」と考えてOK!
「~を」になるのが花(huā)やで!
更に~「подарили(送った)」の
「時制」は「過去形」
「体(=アスペクト)」は「完了体」
中国語で「時制」を「過去形」にする場合はね~
文末に「的(de)」を置けば良い。
これを中国語文法では「”是(shì)~的(de)”構文」と言う。
是(shì)~的(de)で「~したのですが」という日本語になる。
(「是(shì)」は省略されることが多い)
一方、中国語で「体(=アスペクト)」を「完了体」にする場合はね~
動詞の後に「了(le)」を付ければいい。
中国語の「了(le)」について説明すると長くなるんで、
以下記事を読んで、どうぞ。
ロシア語をキッチリ中国語に翻訳すると
我们把花送到了我们的奶奶的
・・・なのだが、これは中国人から見たら不自然かもしれない。
「送给(sòng gěi)=~に送る」を使って
我们把花送给我们奶奶的
の方が自然かな?(多分)
中国語訳は色々考えられるぞ!
「時刻」の表現
あえて時刻を「」で囲んだのには訳がある。
ページ:400
Сейчас девять часов
现在九点
Xiànzài jiǔ diǎn
いま9時です
私は、もう4年くらい中国語を勉強していない。
初歩的な中国語文法なんてさっぱり忘れてしまった。
だから「Сейчас девять часов(いま9時です)」を
「现在九个小时(Xiànzài jiǔ gè xiǎoshí)」=「今、九時間です」
って訳してしまったよ・・・
実際の中国語で「時間」の表現はたまに出てくるけど、
「時刻」はめったに出てこない。
つまり、ロシア語の
「Сейчас девять часов(いま9時です)」
っていうフレーズは覚える必要が無いよね!?
いやいや、ロシア語の「Сейчас девять часов」は覚えるべきだぞ!
何故ならば、「5」以上の数字にくっつく名詞は「複数・生格」になるという大切な文法がある。
「часов(~時間)」という名詞が「час」の「複数・生格」の形になっているぞ!
・・・ロシア語を知らない人には何のことかさっぱり分からないだろうけど。
まぁ、とりあえず数字の変化がものすごく複雑なんです!
中国語は数字自体の変化は無いから簡単に見えるが・・・
日本語の「~個」「~本」「~匹」「~羽」に相当する、モノを数える単位がある。
これを名詞ごとにセットで覚えないといけない。
だから数字に関してはロシア語も中国語も難しいんです!
比較の表現
ページ:310
Пётр моложе, чем Максим
彼得比马克西姆年轻
Bǐdé bǐ Mǎkèxīmǔ niánqīng
ピョートルはマクシムよも若い
ロシア語の人名を中国語に訳すると、変な文章に見えてしまう。(小並感)
Пётр(ピョートル)=彼得(Bǐdé)
Максим(マクシム)=马克西姆(Mǎkèxīmǔ)
ロシア語で比較を表す一番簡単な方法が「, чем(~より)」
「чем」の後には「比べられる対象(Максим)」を置く。
その時の名詞は基本形でOK!
(ロシア語文法では「単数・主格」と呼ぶ。)
そして、「чем」の前に形容詞の比較級を置く。
「моложе(より若い)」は「молодой(若い)」という形容詞の比較級だよ~
ロシア語の比較級の作り方は、
えっと、その、まぁ・・・簡単じゃないかな?
(子音交替が無い場合の話)
更に~「比べる主体」も基本形で置く。
今回なら「Пётр」だね。
これがロシア語における比較の表現方法の1つ。
これを中国語に訳するとシンプルになる。
「A<比較級> ,чем B」→「A 比(bǐ) B~」
Aが「Пётр(ピョートル)=彼得(Bǐdé)」
Bが「Максим(マクシム)=马克西姆(Mǎkèxīmǔ)」
中国語に形容詞の「比較級」なんていうモンは無い!
ただ形容詞を置くだけ。
たまに、形容詞の前に「更(gèng)」とかの副詞(?)を置くことがある。
・・・とは言ったモノ、実際の中国語ではこんな文なんてほとんど出てこない。
私は「比較」の中国語文法なんてさっぱり忘れちゃった。
ちなみに比較の否定は
「比(bǐ)」→「没有(méiyǒu)」
に置き換えるらしい。
え!?そうだったの?
少なくとも「不比(bùbǐ)」ではないらしい。
不比(bùbǐ)=「同じではない」
一方、ロシア語の方は・・・
「比べられる対象(Максим)」は「чем」以外にも表す方法があるぞ!
「Максим(単数・主格)」→「Максима(単数・生格)」
にすれば「マクシムより~」の意味になる。
こんな文法用語を覚える度に、私の頭の中にある中国語文法をドンドン忘れて行っている気がする。
最上級
比較があったら、当然、最上級もあるよね!!
ページ:311
Это самая дорогая сумка в этом магазине
这是这家商店最贵的包
Zhè shì zhè jiā shāngdiàn zuì guì de bāo
これはこの店でもっとも(値段が)高いカバンです。
↑はロシア語をgoogle翻訳に入れた結果の中国語をそのまま使った
もう私(ロシア語と中国語ができる日本人)なんて要らなくね?
って思う瞬間であった。
でも、翻訳結果の中国語は「正しい」と判断できる。
その理由を以下に説明するね。
これなら私(ロシア語と中国語ができる日本人)が必要だよね???
まず、ロシア語ですが・・・
Это самая дорогая сумка в этом магазине
を大まかに分けると以下になる。
「Это」+「самая дорогая сумка в этом магазине」
まず左側の「Это」から。
「Это(これ)」はロシア語教科書の一番最初に必ず出てくる文法事項。
「これは~です」を表現する場合、「Это」+「名詞」でOK.
英語で言うbe動詞なんて要らんのです。
単に「Это Максим」と並べるだけで「これはマクシムです」になる。
「Это Максим」を中国語に訳すると
「这是马克西姆(Zhè shì mǎkèxīmǔ)」になる。
「Это(これ)」=「这(Zhè)」
と
「Максим(マクシム)」=「马克西姆(mǎkèxīmǔ)」
の間に
「是(shì)」
を置くだけ。
「是(shì)」は、このケースだけで見れば英語のbe動詞と同じ
「这是(Zhè shì)」で「これは~です」になる。
その右側のロシア語「самая дорогая сумка в этом магазине」
が長ったらしいんだけど、どう説明しようか・・・
「самая дорогая сумка в этом магазине」
を更に分解すると
「самая дорогая сумка(最も高いカバン)」+「в этом магазине(この店で)」
右側の
「в этом магазине(この店で)」
も文法説明が必要なんだけど・・・
「этом магазине」は単数・前置格です!
って言ってもロシア語を知らない読者は「なるほど、さっぱり分からん」ってなる。
それより、今回説明したいのは「最上」の表現。
左側の
「самая дорогая сумка(最も高いカバン)」
に最上の表現が含まれている。
ロシア語では比較級があったよね?
「молодой(若い)」の比較級は「моложе(より若い)」
じゃあ、最上級は何だ??
と身構えているアナタ!
実はロシア語の最上級は(あまり)ないです。
大抵は、形容詞の前に「самая(最も~)」を付けるだけ。
しかも、形容詞を比較級にしなくてもOK
(格変化はするけど)
その形容詞が「дорогая(値段が高い)」だよ~
「самая дорогая сумка(最も高いカバン)」を中国語で考えると
самая(最も~)=最(zuì)
дорогая(値段が高い)=贵(guì)
сумка(カバン)=包(bāo)
だから
「самая дорогая сумка」→「最贵包(zuì guì bāo)」
になりそうなんだけど・・・
足りない単語がある。
それが「的(de)」
中国語の場合、形容詞が名詞を説明するときに「的(de)」を添える必要があるらしい。
「的(de)」=「の」だけで考えるのは間違いだって、ハッキリわかんだね。
自然だと思われる中国語が以下です。
「самая дорогая сумка」→「最贵的包(zuì guì de bāo)」
ロシア語をまとめると・・
「Это(これは)」+「самая дорогая сумка(最も高いカバン)」+「в этом магазине(この店で)」
↓
「这」+「是」+「这家商店」+「最贵的包」
「Zhè」+「shì」+「zhè jiā shāngdiàn」+「zuì guì de bāo」
ロシア語の場合、語順はかなり自由だけど・・・・
「в этом магазине(この店で)」
は文末に置かれる傾向が多い。
一方、中国語は語順がほぼ決まっている。
なぜ「这家商店(この店)」が「最贵的包(最も高いカバン)」よりも前に置いているのか?
その理由は、間に「的(de)」が省略されていると考えればいい。
「这家商店」+「的(de)」+「最贵的包」
(この店の最も高いカバン)
中国語の語順感覚はロシア語や英語よりも日本語に近い。
つまり中国語を日本語の感覚で読めば分かりやすい。(多分)
(この店の最も高いカバン)なら分かる。
(最も高いカバン、この店の)は、なんだか変だなぁ~
这是这家商店最贵的包
の中国語で、ロシア語みたいに「这家商店(この店)」を最後に持っていく事は可能なのかな?
「在(zài)=~がある」を付けて、
最後に「里(lǐ)=~の中」を置いてみた。
这是最贵的包在这家商店里
私から見ると、不自然な中国語に見える。
中国語は場所を先に伝えて、その後で具体的な事を伝える言語のように思える。
条件による「~できる」の表現
ロシア語も中国語も「~できる」に要注意!
条件による「~できる」と、能力による「~できる」では別の単語を使うからね!
ここでは、条件による「~できる(можно/可以)」を紹介する。
ページ:104
Здесь можно плавать
在这里可以游泳
Zài zhèlǐ kěyǐ yóuyǒng
ここでは泳いでいいです
ロシア語は以下になっている。
「Здесь(ここで) можно(~していい) плавать(泳ぐ)」
主語が無いように見えるが、これでも正しいロシア語らしい。
なぜなら、「無主語文」だから。
主語は「人々は~」が隠されている。
一番のポイントはможно(~していい)
これは、条件による「~できる」という意味。
もし能力による「~できる」なら別の単語「уметь」を使うよ!
これを中国語に訳すると
在这里可以游泳
(Zài zhèlǐ kěyǐ yóuyǒng)
分解すると
「在(~で)」+「这里(この中)」+「可以(~してよい)」+「游泳(泳ぐ)」
「可以(~してよい)」が、ロシア語のможно(~していい)に相当する。
参考までに、条件による「~できる」の中国語は「可以(kěyǐ)」と「能(néng)」の2パターンがある。
まとめると、
「可以(kěyǐ)」は許可があって「~できる」
「能(néng)」は条件が備わって「~できる」
で使い分けるらしい。
よって
「можно」=「可以(kěyǐ)」or「能(néng)」
が成り立つ。
「~語を話す」
ページ:120
Они говорят по-русски
他们说俄语
Tāmen shuō èyǔ
彼らはロシア語を話します
そういえば、「ロシア」の中国語を紹介してなかったね。
「ロシア」を中国語で書くと「俄国(éguó)」
「俄(é)」は「俄罗斯(Èluósī)」の略語だと思ってくれ。
「ロシア語」は「俄语(èyǔ)」と言うよ。
「俄语(èyǔ)」をロシア語に訳すると、何故か2通りある。
・パターン1
по-русски
・パターン2
русский язык
どっちを使うのかは、ロシア語動詞によって決まっている。
パターン1「по-русски」は、「実際に使う」場合
パターン2「русский язык」は、「概念として知っている」場合
今回のロシア語例文は、「ロシア語」を「говорят(彼らは話す)」
実際に言語を使っているから、パターン1「по-русски」になる。
「Они(彼らは) говорят(話す) по-русски(ロシア語)」
これを中国語に訳すると
他们说俄语
(Tāmen shuō èyǔ)
「他们(Tāmen)=彼ら」+「说(shuō)=話す」+「俄语(èyǔ)=ロシア語」
日本語の「説」が、中国語では「話す」という意味になる事に注意!
仮定法の翻訳は難しい
中国語では、残念ながら「仮定法」は無い(ような気がする)
そのため、仮定法があるロシア語を中国語に翻訳するのが困難。
(そもそも私は日本人だし)
ページ:354
Без вашей помощи я не стал бы врачом
没有你的帮助我不会成为医生
Méiyǒu nǐ de bāngzhù wǒ bù huì chéngwéi yīshēng
あなたの手助けが無かったら、私は医者になっていなかったでしょう
あぁ^~ロシア語と中国語の説明が面倒くさいんじゃぁ^~
まず、ロシア語から。
仮定法かどうかは「бы」を見ればわかる。
とりあえず文に「бы」と言う単語があれば仮定法。
更に言えば、動詞が過去形になっていれば、確実に仮定法。
この例文なら「стал(~になった)」が過去形の動詞だよ~
ロシア語を分けると
「Без вашей помощи(あなたの助け無し)」+「я не стал бы врачом(私は医者になっていなかっただろうに)」
これを中国語に翻訳すると
「没有你的帮助」+「我不会成为医生」
(Méiyǒu nǐ de bāngzhù)+(wǒ bú huì chéngwéi yīshēng)
没有(Méiyǒu)=無い
你的帮助(nǐ de bāngzhù)=あなたの助け
不会(búhuì)=能力が無くて~できない
成为(chéngwéi)=~になる
先ほども述べたが、中国語に「仮定法」なんていう文法は無いように思う。
そのため、別の方法で「仮定法」として表現してあげる必要がある。
私が考えられるのは、途中で「~的话(de huà)=~ならば」を挟む方法。
「没有你的帮助」+「的话」+「我不会成为医生」
しかし、それだと「的(de)」が何度も出てきてうるさい。
中国語の翻訳者が気を付けないといけないのが「的(de)」の出現頻度。
「的(de)」は一文に一個が理想らしい。
なので「~的话(de huà)」を挟んだ中国語は不適切になる。
文頭に「如果(rúguǒ)=もし」を入れる方法もあるんだけどね~
それだと、ロシア語例文で「если(もし)」が必要になっちゃうからダメ!
今の私の中国語力だと、ロシア語の仮定法を中国語に訳できない。
じゃあ、中国語でロシア語を勉強しよう!(提案)
不定人称文と受動の表現
これで最後!
ページ:371
Толстого читают с большим интересом
托尔斯泰感兴趣
Tuōrsītài gǎn xìngqù
トルストイは大変興味深く読まれています。
「トルストイ」は、ロシアで有名な文学おじさん。
ロシア語教科書でも飽きるほど「トルストイ」が出てくるぞ!
なお、「Толстого」は「Толстой」の単数・対格。
「Толстой」の中国語が「托尔斯泰(Tuōrsītài)」
「托尔斯泰」という名前が気持ち悪い・・・
・・・と思っているようでは、まだまだ中国語ネイティブからはほど遠い!
「Толстого читают с большим интересом」
のロシア語を日本語に直訳すると
「人々は興味深くトルストイを読んでいる」
になる。
ロシア語例文に主語が無いので、「人々は」を隠れた主語として付け加えた。
注意点として「Толстого(トルストイを)」は主語ではない!
(単数・対格なので主語になれない)
このロシア語を、中国語に訳するなら・・・
托尔斯泰感兴趣
Tuōrsītài gǎn xìngqù
(人々は)トルストイに興味がある
で良いと思う。
実際、私は色々な中国語訳を考えた。
ケース1:様態補語「得(de)」を使う
人们读托尔斯泰读得很有意思(人々はトルストイを読むのが面白い)
Rénmen dú Tuōrsītài dú de hěn yǒuyìsi
ケース2:使役「令(lìng)」を使う
托尔斯泰令人印象(トルストイは人々を印象深くさせた)
Tuōrsītài lìng rén yìnxiàng
これらの中国語例文をネットで検索してみたけど・・・
中国人はこんな文なんて書かないらしい
「托尔斯泰令人印象(トルストイは人々を印象深くさせた)」って書くんだったら、
「托尔斯泰感兴趣(人々はトルストイに興味がある)」でいいんじゃね?
ロシア語では、確かに「читают(彼らは読む)」の動詞がある。
「読む」をムリヤリ中国語に訳しようとするからダメなんじゃないか?
って思う。
中国人も「トルストイは読むもの」って分かっているんだから、「読む」の中国語を省いた。
その結果が以下になる。
托尔斯泰感兴趣
Tuōrsītài gǎn xìngqù
(人々は)トルストイに興味がある
うーん、ロシア語
Толстого читают с большим интересом
(トルストイは大変興味深く読まれています。)
とちょっと離れている気もするが、まぁいいや。
(本ブログは「翻訳の仕事ではない」という言い訳で逃げれる)
まとめ
「ロシア語」→「中国語」の翻訳はマジで疲れる
外国語から外国語へ翻訳する作業は大変だって、ハッキリわかんだね。