逆に考えるんだ、外国語は忘れてもいいさ、と

語学をやる目的は、外国語を身に着ける為。

そこで、発想を変えてみる。
外国語を身に付ける事を目的としない語学はどうだろうか?




外国語をマスターするのは難しい

まず語学なんて長続きしない

語学をやっている人のほとんどは現地に滞在しているとか、その言語を使う環境に住んでいないと思う。

自分が普段から接していない言語を意図的に学び続けるのは難しい。

「語学力を上げる為」だけの目的で外国語を勉強するのは止めた方が良い

例えると、滝を下から泳いで登るようなもの。

 

滝を登る作業は、最初の頃は刺激的で楽しいかもしれない。
だけど、何度も登る作業を繰り返すとマンネリ化して飽きる。

むしろ、必要でもないのに滝に登る作業が苦痛になる。

 

何も利益にならないのだったら、嫌な滝に登る作業を止めてしまおう!
と考えるのが普通。

モチベーション?なにそれ?おいしいの?

じゃあ、語学のご褒美となるエサがあればいいんじゃね?
現代風に言うと「モチベーション」になるね。

 

モチベーションの分かりやすい例として、他の人と競う事が挙げられる。
切磋琢磨ってやつね。

 

語学学校に入って、他の人と競う立場に置かれれば嫌でも勉強する。

・・・だけど、語学学校を卒業した後はどうするんだろう?
他の人と競う立場じゃなくなるから、語学のモチベーションもなくなる。

結果、語学を止めてしまう。

私が2019年に学んだ外国語を整理して分かった事~競争心は捨てろ!

他の人と競う事を動機に、語学をやっても長続きしない。

 

挫折する理由をまとめると「嫌になった、飽きた」が大きな原因だと思う。

語学って結局何が面白いの?

短時間で覚えた内容はすぐ忘れる

自分で考えた語学に関する格言を紹介する。


・1日で覚えた内容は1日で忘れる
・1週間で覚えた内容は1週間で忘れる
・1カ月で覚えた内容は1カ月で忘れる
・1年で覚えた内容は1年で忘れる
・10年で覚えた内容は少なくとも10年間は維持できる


 

記憶のメカニズムみたいなのは私も良く分からないけど、これだけはハッキリ言える。

短時間で覚えた内容はすぐ忘れる

語学力が急に伸びた人ほど、忘れるスピードも速いよ!っていう話

要するに、語学が急に伸びた人ほど今の語学力がキープできるだろうと調子に乗る。
その結果、語学を止めてしまう。

その後は・・・お分かりですね。

 

急に伸びた外国語ほど、すぐに忘れる。
これは私の経験談

語学をやる従来の目的

外国語は道具の考え方が強い

外国語を学ぶ目的は外国語力を付けて、実際に運用するため。
要するに、言語を道具として考えている。

言語はあくまでも手段
言語を使って何かをしたい!という目的がある。

その目的に達成するために語学をやっているわけですね?

でも、その目的って何なの?

だけど、外国語を学ぶ目的がハッキリしている人は少ないように思う。
大抵の理由は以下になると思う。


・外国人と話す

・その国の言語で書かれた本やネット記事を読む

・言語を使ったビジネスで金儲けする

・外国語を教える先生になる

・その言語の構造について理解する

・なんとなく言語を学び始めた


 

参考までに、私がイディッシュ語を学んだ理由は
「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」
を言語構造的に理解した上で作文したかったから。

そうだ!イディッシュ語、勉強しよう(提案

 

こんな風に、ハッキリした目的をもって外国語を学ぶ人はほとんどいないと思う。

目的を達成するために、死ぬまで語学を続けるの?

例えば「その国の言語で書かれた本やネット記事を読む」を目的として外国語を学んだ場合・・・

 

外国語で文を読めるようになるためには文法知識を一通り覚える。
更に単語を5000語以上覚える必要がある。

こういう状態になって、初めて外国の書籍を読む下準備ができる。

 

それ以降も、分からない単語だらけなので、ずっと単語を覚える作業が続く。

しかも「その国の言語で書かれた本やネット記事を読む」の目的は、何をもって達成したと定義しているのか?


・本を10冊読めばゴールなのか?
・ネット記事を100個以上読めばOKなのか?
・〇〇の文化を理解できれば目標達成!なのか?


 

要するに「~を外国語で読む」という目標自体が曖昧だから、外国語学習が延々と続くことになる。

 

究極的に言えば

死ぬまで語学を続けてこそ、初めて達成できる目標じゃないの!?

と私は思う。




語学の目的を逆に考えてみる

アナタが旅行に行く目的は何ですか?

一旦、語学は置いといて・・・

 

例えば、人々が旅行に行く目的は何なのか?
を考えてみる。

語学と同じレベルで考えると以下になる。


・現地の人と話す

・その地域で出版されている本や新聞を読む

・その地域で、会社を作って金儲けする

・その地域で何かの技術を教える先生になる

・その地域の社会的構造について理解する

・なんとなく、その地域を選んだ


 

・・・なんか旅行に行く目的が堅苦しいなぁ~
まるで社長とか役人の視察みたい・・・

 

そもそも旅行って、自分の知らない土地に行って新鮮な刺激を受けて楽しむモンじゃない?
要するに「楽しい」から、旅行は人気があるんでしょ?

 

旅行に行く目的?
楽しいからじゃないのwww

というノリ。

語学は楽しいからやる!と考えてみる

語学の目的をアレコレ考えてみると、ビジネスとか学術的な考え方になって堅苦しくなる。
堅苦しい目的の割には、金をもらえるとかのメリットが無いと語学そのものが嫌になる。

 

そこで発想を変えてみる。

 

語学は楽しいからやる!
語学の目的?そんなモン無い!

 

目的の無い語学は、周りの人々から批判される。
だって、言語は道具(=目的を達成するための手段)なんですしね。

 

だけど、道具そのものを楽しむ語学だってあるじゃない?

旅行だって、旅行という手段自体に意味はない。
だけど、旅行そのものは楽しい!

 

それと同様に、外国語を学ぶ事自体が楽しい!
だから語学をやる!

という考え方があるだと思う。
まぁ、日本社会では信仰の自由が認められているし・・・(震え声)

その代わり、外国語は身に付かないから覚悟してね

楽しむために外国語を学ぶ!

なんて理想的なフレーズだろうか。
だけど、そのフレーズには裏もある。

 

楽しむ事を重点に語学をやったって、外国語はすぐに身に付かない。
むしろ忘れるスピードの方が早いんじゃないかな?

だって、語学力を伸ばすことを目的に語学をやっている訳じゃないからね。

 

「楽しむ」が目的だから、語学力は初期レベルから先はほとんど伸びない。

急に難しい内容をやっても楽しくないでしょ?
大切なのは、言語習得自体を楽しむプロセス。

旅行的な感覚で語学をやるのは楽しいけど、外国語を身に着けることは期待しないでね!

それでもいいよー!
っていう人だけが「楽しむ語学」をやってね
(要するに自己責任

そもそも「〇〇が上手くなる」が普及しているのはなぜか?

語学の目的が競走へとすり替わっている

語学をつまらなくする原因の1つとして「語学力を伸ばして他の人に打ち勝つ」が挙げられる。
そもそも語学は楽しむモノだったのに、なぜ語学力を武器にして他の人と戦ってしまうのか?

 

語学の目的が「楽しむ」から「競争(戦闘?)」へとすり替わる人が多いように見られる。
その原因として、以下2点があると考えている。


・日本社会の構造
・ネットの影響で、語学力が高い人が目立ってきた


詳細を2点に分けて述べる。

日本社会の構造

まず1つ目の日本社会の構造で見ると・・・
日本は資本主義だから競争が生まれて当然。

学校に入ったときから子供は他の子どもと競争させられる。
30歳の私から言わせてもらうと、優劣がハッキリ見えてしまう小学校って嫌だな~
と思う。

そういう競争社会が「普通」だと子供に洗脳させている。

 

当然、落ちこぼれも出てくるんですが、そこは見なかったことにして・・・
学校の中で子供たち同士で競争させて、より優秀な人材を作り出す。

それをさせるために、学校の先生は国の税金から給料をもらっている訳ですね?
分かります?

 

優秀な子供を見つけるための手段の1つとして、英語力を客観的に計測したい!
だから、英語検定とか漢字検定とかいう試験が生まれた(と思う)

 

競争させられる状況は、大人でも同じ。

企業は金儲けしたい!
そのために優秀な人材が欲しい!

優秀な人を見つけるための手段として英語力を客観的に計測する必要がある。
だからTOEICとかTOEFLとかの試験が生まれた(と思う)

 

英語検定とかTOEICとかで語学力を測る事を通して競う事が普通になってしまった。
その結果、英語は「楽しんで学ぶもの」から「競うもの」へとすり替わったように見える。

 

その影響で、他のマイナー言語に対しても「競うもの」という見方になってしまった。

ある言語は検定試験が無いから、その言語を学ぶ価値が無い!
と言う人まで出てくる始末。

 

それが現在日本の社会構造。
(まぁ、この社会構造のおかげで豊かな暮らしができている訳なんですが)

 

ネットとか書籍でよくある


〇〇国は△△の面ですばらしい!
それに比べて日本はダメだ!


と批判しているわけではないです。
念のため

ネットの影響

次に2つ目のネットの影響を考えてみる。

twitterとかLine等の影響で、プロではないアマチュアでも語学力が高い人がどんどん目立ってきた。
実力のある人の方がネットでは影響力が大きくなる傾向が強いですし。

 

人間は、他の人と比べてしまう生き物である。
それは経験則で誰もが分かっている事。

 

つい比べてしまう語学マニアの対象が「語学力が高い人」ばかりだとどうなるか?

自分の身の回りだと、自分よりも語学力が高い人なんてほとんどいない。

だけど、ネット世界に居る語学マニアは、皆、高い語学力を持っている。
それに比べて自分の語学力は・・・・

悲観的になってしまう。

 

その悲観的な感情を消すための方法は2つある


・語学を止める
・高い語学力を身に着ける


 

「語学を止める」は、要するに現実逃避
どうしても敵わない相手がいるから、逃げて生き延びる考え方。

そうすれば、語学に対して悲観的な感情を抱くこともなくなる。

・・・それって、語学が嫌になったからやーめた!
って事になるよね?

 

もう1つの「高い語学力を身に着ける」はどうだろうか?

先ほども述べたが、高い語学力を身に付けよう!
と考えると死ぬまで勉強を続けなければならない。

それくらい語学って時間がかかるモン。

だけど、ほとんどの人は「語学には時間がかかる」という事実が頭から抜けている。

悲観的な感情を消すために高い語学力を身に着けるぞー!
と張り切って語学をやっても長続きしない。

滝に登る苦行が嫌になったから語学をやーめた!
と言う結末が見えるっ!?見えるぞ!!

絵描きとかも「上手くなる」の風潮が強い

また、語学から話はズレるが・・・

 

私は絵を描く事が楽しい!
というほどではないが、絵を描くこと自体の面白さを知っている。

私の絵のレベルとしては以下だが、絵を描くこと自体は楽しかった。

私は絵を描く才能が無い。しかし語学の才能はある!

 

もっと楽しく絵を描く方法が無いかな~?

と思って本屋さんや図書館に行ってお絵描き関連の本を漁った事もある。
また、ネットで楽しい絵描きに関して調べてみた。

 

色々情報収集をした結果、分かった事を全体的にまとめると・・・

なんで皆は絵が上手くなる事しか興味ないの?

 

私はたま~に「なんとなく、楽しい」という理由で絵を描く。
一週間に一回とかじゃなくて、気が向いた時だけ。(半年~1年に一回の頻度)

絵は小学生並みに下手でも、まぁそこそこ楽しい。

絵の上達論とかに興味はない。
どちらかと言うと、もっと楽しくて面白い絵を描く方法に興味がある。

 

だけど「絵が上手くなる」情報に埋もれてしまって「楽しく絵を描く」に関する情報が探しにくい。
と言うか探すのが面倒になって、未解決のまま放置している。

 

絵描きも、語学と同様に競争主義になっているなぁ~と思う
(コミケとか、ネット社会における絵描きのビジネス化の影響だと思う)

まとめ

3行で


・語学の目的?知らない子ですね。

・語学は楽しければ全て良し!

・語学力を武器にして競走?なにそれ?おいしいの?


語学の目標なんて叶わない

語学で立てた目的は、大抵は実現できない!
と思った方が良い。

そもそも、語学をやる目的自体が堅苦しいの!


・外国人と話す

・その国の言語で書かれた本やネット記事を読む

・言語を使ったビジネスで金儲けする

・外国語を教える先生になる

・その言語の構造について理解する


 

上記を旅行の目的に置き換えると、堅苦しさが分かると思う。


・現地の人と話す

・その地域で出版されている本や新聞を読む

・その地域で、会社を作って金儲けする

・その地域で何かの技術を教える先生になる

・その地域の社会的構造について理解する


ね?堅苦しいでしょ?

 

仮に語学の目標を達成できたとして楽しいの?
お金はどれくらいもらえるの?

そういうリターンが明確になっていないと、
語学そのものは99.114514%の確率で挫折する。

語学に苦しんでいるアナタへ

おそらく、アナタは競争社会の影響を受けすぎだと思う。

別に病院に行って相談する必要なんて無い!
まずは、アナタがいかに競争社会に支配されていたかを考えてみた方が良い。

 

競争社会に支配された語学をやっていたのならば、

「自分の語学を武器に~する」

という目的を捨ててみる。
そしてネットから切断して、ネット住民の存在も消す。

 

その状況で、アナタが学んでいる外国語は楽しいのか?
を自問自答してみる。

 

競争社会から離れて考えてみると、いかに

語学をやっている人は、絵描きと同様に
み~んな上達する事しか頭に無い

っていう事実が見えてくると思う。

 

競争社会とか、他の人と比べる事なんてさっぱり忘れた純粋な外国語として見る。

検定試験もない。
他の人から「わぁ~!すごーい!」って認められる事もない。

 

そんな純粋な外国語を学ぶのは面白いのか?

外国語を学ぶのが面白ければ、ひたすら語学を突き進めればよい。

 

逆に、純粋な外国語に興味を持てないのであれば、きっぱりと止める!
他にも楽しい事はいくらでもあるから、語学を捨ててもヘーキヘーキ。

そういう軽い気持ちで語学をやるのも悪くないよ!
っていう話でした。