ケルト語派に詳しいワイが、一度挫折したアイルランド語を発音から学び直してみた

ケルト語派のウェールズ語、コーンウォール語、ブルトン語を勉強すると
わたし、お隣のアイルランド語の事が気になります!

5年くらい前に勉強したけど、文字と発音の乖離が大きすぎて挫折したwwww

じゃけん、発音を再度学びましょうね~




アイルランド語って何?

アイルランドの端っこで使われている言語

アイルランド全土ではなく、ほんの一部でしか使われていない言語

 

アイルランド語に限らず、他のケルト語派の言語も同じような感じ。
こいつ、いつも端っこに追いやられてんな

 

アイスランド語ではない!

が本記事で紹介するアイルランド語(ケルト語派)

「こころぴょんぴょん」のアイルランド語を分析してみた

アイランド語と響きが似ているけど、全く違う言語(ゲルマン語派)

「こころぴょんぴょん」をアイスランド語へ翻訳してみた

ちょうど5年前に挫折した言語

5年前のGW時は、ウェールズ語をメインに勉強していた。

語学マニアなりのゴールデンウィークの過ごし方

そのサブとしてアイルランド語 (※アイスランド語ではない) も勉強したけど、文字と発音の難しさに挫折した。
アイルランド語の語学書を買ったけど、捨てちゃったwww

図書館にアイルランド語の語学書があったので

アイルランド語、やらないか?

ワイは語学書を求めて立ち寄った。

図書館の本棚に座っていたハンサムなアイルランド語の語学書。
他の市民が借りたような跡はなく、新品と同様にピカピカになっている語学書。

ウホッ! いい語学書……

アイルランド語の語学書もそれを感じ取ったのか
ためらいなく語学書のページをめくると……

アイルランド語、やらないか

語学書をホイホイ借りて来た

いい語学書に弱いワイは尿意も忘れて誘いに乗り、そのまま貸し出しコーナーに行って トイレの個室で全裸にされて 語学♂スタート

 

「よかったのか、ホイホイついてきて。俺は非語学マニアでもかまわないで食っちまう言語なんだぜ」
というアイルランド語学書のささやかな気遣いに

「こんなこと初めてだけどいいんです。僕、アイルランド語みたいな言語が好きですから……」と返し、

「うれしいこと言ってくれるじゃないの。それじゃ、とことんよろこばせてやるからな」
とアイルランド語のテクニックを味わうことに。

 

アッー!

「アッー!」が発音できない理由と、改善案を語学マニアの視点で説明してみた

 

「あんまり気持ちよくて…こんなことしたの初めてだから…」

だろうな、俺も初めてだよ。ところで俺の文字と発音を見てくれ。こいつをどう思う?

「すごく…難しいです…」

やっぱり発音が難しい

ケルト語派で有名な(?)
ウェールズ語、コーンウォール語、ブルトン語

の発音は簡単に覚えれる。
コーンウォール語の発音がちょい複雑だけど、英語っぽく読めば何とかなる。

ついでに言うと、アイランド語(※ゲルマン語派)の発音もそんなに難しくない

 

でも、アイランド語は「英語っぽく」程度じゃ済まない。

アイルランド語の発音、難しすぎィ!

 

…というのが、ケルト語派に詳しい(?)ワイの小並感。




アイルランド語の発音が難しい理由

初見では読めない単語

rugadh(ルグー)=生まれた

aghaidh(アイ)=顔

leigheas(リャイス)=薬

leabhar(リャウル)=本

samhradh(サウラ)=夏

togha(タウ)=一番

gaoth(グィー)=風

seoladh(ショーラ)=住所

réidh(レー)=用意の出来た

suigh(スィー/ス)=座れ!

breathnaigh(ブリャーナ)=見ろ!

deartháir(ジレホーィル)=兄弟

deirfiúr(ジレフール)=姉妹

athair(アハイル)=父

máthair(モーィル)=母

Cathain?(カヒン)=いつ?

 

コーンウォール語「なんやこのスペルと発音の差ァ!」

音変化した後のスペル

正確に言うと、軟音化(なんおんか)した形

bhuí(ウイー)=黄褐色
bhur(ウル/ヴル)=アナタたちの

bhí(ヴイー)=~である(存在動詞)
bheadh(ヴェッハ)=~がある

Dhiarmaid(イーァルムッジ)=人名

ghaoth(グィー)=風

fhocal(オッカル)=語
fhear(アール)=人

Mháire(ウォーイレ)=人名
mhilis(ヴィリシュ)=甘い

Shasana(ハーサナ)=イギリス
Shéamais(ヘーマシュ)=人名

 

ね?初見では読めないでしょ?

2つ以上の単語の組み合わせ

Dia duit(ジア グッチ)=こんにちは

a n-athair(アナーィル)=彼らの父

thar éis(ヘーシュ)=~の後で

i nGaillimh(イガーリャ)=ゴールウェイに
※アイルランドの都市名

ar an mbord(エル ア マオルト)=テーブルの上に

Feicfidh mé thú(フェッキ メ フー)=じゃあ、またね

An-mhaith(アンワー)=とても良い

 

ウェールズ語学習者「何が何だか 分からない

 

(標準発音なんて)ないです

外国語を勉強する時、テキストに書かれているスペルとかCDの発音は「標準語」を使っている。
つまり、標準語から外れると方言扱いになる。

 

だけどアイルランド語の場合、標準の発音が定まっていない
(ウェールズ語なども同じ)

ウェールズ語には北部と南部の方言があるゾ~。なお、語学書(略

 

先ほど紹介したアイルランド語は「標準綴り」と「どっかの地方の方言」が混ざっている。

 

アイルランド語には大きく分けて3つの方言がある


・コナマーラ方言 (話者が一番多い方言)
・ドニゴール方言
・マンスター方言


一応、「標準綴り」はあるんだけど…
アイルランド語のテキストは、上記3つのどれかの方言寄りで書かれている可能がある。

なので、同じスペルでも発音が違う!
っていう事もある。

 

まぁ、要するにアイルランド語の発音は難しい。
これだけははっきりと真実を伝えたかった。

アイルランド語の発音概要

3行でまとめると?

長母音・短母音・二重母音の区別がある

広子音・狭子音によって、発音が大きく変わるケースがある

・語頭や語中・語尾が音変化して無音になる事がある

なるほど、さっぱりわからん

(ケルト語派に詳しい人でもの3行では理解でき)ないです

とりあえず、アイルランド語の発音は難しい(2回目

とりあえず、どこから覚えればいい?

まずは、長母音・短母音・二重母音から1つずつ覚えよう(提案

初見だと絶対に間違える箇所だけ紹介するから、ゆっくり読んでいってね!!!

「ゆっくりしていってね」をアラビア語で書くと「البيت بيتك」になる理由

長母音

á(オー)※アー、オーの中間
ae(エー)
ao(イー)
ea(アー)※狭いアー
eo(オー)※狭いオー
adh(ウー)
omh(ウー)

この時点で嫌になるんですが、それは・・・

短母音

ei(エ)
io(イ/ウ)
oi(エ)
u(ウ/オ)
ui(イ)

それとは別に、あいまいな「ア」もある

a,e,i,o(ア)

例:
baile(バーリャ)=町
の最後のeが、あいまいな「ア」
※母音「エ」ではない

二重母音

ia(イーァ)
ua(ウーァ)

 

これからがほんとうの地獄だ…

 

以下は、二重母音の「アイ」
adh※長母音「ウー」もある
aidh
agh
aigh
eidh
eigh

 

以下は、二重母音の「アウ」
eabh
abh
eamb
amb
odh
ogh

 

これで母音は 終わり!閉廷!…以上!皆解散!

母音が広い、狭いかで子音の発音が変わる

子音の前後の母音が


a,o,u → 広子音
i,e  → 狭子音


を意識しないと、子音の発音のところで分からなくなって挫折するゾ~
(1敗)

 

例えば、以下2つの単語がある
buí(ブイー)=黄褐色
(ビー)=~である(存在動詞)

 

子音の後に来た母音に注目!
buí(ブイー)は、bの後にuが来ているので広子音
(ビー)は、bの後にiが来ているので狭子音

の単語が音変化すると、スペルが b→bh に変化する(軟音化)

bh(ウイー)=黄褐色
bhí(ヴイー)=~である(存在動詞)

 

bhの発音は、元の単語が広子音狭子音かで異なる


広子音→ウォ /w/
狭子音→ヴィ、ヴェ /v/


 

他にも音変化のパターンがある。
軟音化の場合


p→ph /f/
b→bh /w/か/v/
t→th /h/
d→dh /g/か/y/
c→ch /x/
g→gh /g/か/y/
f→fh /無音/
m→mh /w/か/v/
s→sh /h/


音変化した後のスペルと発音が大きく異なる
だからアイルランド語の発音は(ry

ワシの発音ルールは百八式まであるぞ

(´・ω・`)「他に暗音化(あんおんか)もあるけど、説明する?」

彡()()「えぇ…(困惑)」

 

暗音化まで書くと説明が長くなって挫折する兄貴が114514人現れそうなので
説明は終わり!閉廷!…以上!皆解散!

まとめ

やっぱり、アイルランド語の発音は難しい(3回目